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お仏壇へ水やお茶を供える意味と方法|宗派の違いや必要な仏具も解説

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水やお茶は、お仏壇のお供え物として特に重要な「五供(ごく)」の一つです。亡くなった方の飲み水としての役割だけでなく、様々な意味を持ち合わせています。このページでは、水やお茶をお供えする意味、お仏壇に置く位置やお供えのタイミング、水の捨て方、必要な仏具など、基本を解説します。

なぜお仏壇に水やお茶をお供えするの?

水のイメージ画像

お仏壇のお供え物は「五供(ごく)」が基本です。
五供とは、お線香、ローソクの火、花、ご飯、水やお茶のことを指し、数あるお供え物でも特に重要とされています。
ここでは、お仏壇に水やお茶をお供えする意味を解説します。

お仏壇に水をお供えする意味

お仏壇に食べ物や飲み物をお供えするのは、日々食べる物に困らない生活を送れていることへの感謝の気持ちと、仏様やご先祖様への敬意を形に表すためです。これを「飲食供養(おんじきくよう)」といいます。
また、亡くなった方の喉の渇きを潤す目的もありますが、浄土真宗では考え方の違いから、飲み水のお供えは不要とされています。
(詳しくは「浄土真宗など宗派による違い」で解説しています。)

さらに、水は透き通って澄んでいることから「清浄」の象徴とされ、お仏壇にお供えすることで「穢れなき浄土の世界」を表現し、お参りする人の心身を清めるといわれています。

水とお茶、どちらをお供えするべき?

水とお茶はどちらも問題なくお仏壇へお供えできます。
水は「清浄」の象徴として、お茶は故人様の飲み物として、それぞれに意味を持っています。お供えは水とお茶のどちらか一方でも、両方でも構いません。なお、お供えする水は水道水で差し支えありません。

お仏壇への供え方とマナー

湯呑がお供えされたお仏壇

お仏壇の水・お茶はご飯と並べてお供えされることが多いですが、並べる順番や位置に決まりはあるのでしょうか。また、お供えをする頻度やタイミング、気になる水の捨て方についても詳しく解説します。

水やお茶を置く位置は?

水やお茶は、お仏壇の中段(ご本尊様をお祀りする段の一つ下)にお供えすることが一般的です。ご飯をよそった仏飯器と一緒に並べられることが多いです。

ただし、お寺や地域、法事の有無によって、個数や並べ方が異なる場合もありますので、事前に菩提寺の住職にお尋ねになると安心です。
以下では、水とお茶の一般的な配置について解説します。

水とお茶を両方お供えする場合

湯呑2つと仏飯器

中央に仏飯器(ご飯)をお供えし、左右にそれぞれ水とお茶を配置します。東側にお茶、西側に水を置くといわれていますが、厳密な決まりはありませんので、過度にこだわる必要はありません。

水・お茶をどちらか一方だけお供えする場合

湯呑1つと仏飯器

仏飯器と湯呑(茶湯器)を並べて配置します。厳密な決まりではありませんが、向かって左側に水(お茶)、右側に仏飯器(ご飯)を置くことが多いです。(仏様から見て、ご飯が左側に来るようお供えする形です。)

■お仏壇のご飯について詳しくはこちら

お仏壇にご飯をお供えする理由と
タイミング

お仏壇にご飯をお供えする意味・理由と具体的なお供えの仕方(盛り方・置き方)、ご飯のお供えと下げるタイミング、必要な仏具について解説しています。

水・お茶はいつお供えする?

仏様やご先祖様への日々の感謝を形に表すため、毎朝炊き立てのご飯とともに水やお茶をお供えすることが最も理想的です。
朝お供えすることが難しい場合は、都合の良いタイミングで問題ありません。

交換頻度や回数に決まりはないため、ご自身の生活リズムに合わせて無理なくご供養を続けていくことが大切です。

お供えした水(お茶)を下げるタイミングは?

仏様はご飯やお茶の湯気や香りを召し上がるとされています。(「香喰(こうじき)」といいます。)
そのため、長時間お供えする必要はなく、ご飯やお茶から湯気が出なくなった頃には下げて構いません。
朝一番にお供えした場合は、遅くともお昼前には下げるといいでしょう。

お仏壇から下げた水(お茶)はどうする?

お仏壇から下げたお供え物は「仏様のおさがり」として食すことが望ましいといわれていますが、衛生的に難しい場合は処分するか別の用途に使用して問題ありません。
お仏壇から下げた後の水は流しに捨てても問題ありませんが、植物の水やりなどに使うと再利用できてよいでしょう。

浄土真宗など宗派による違い

浄土真宗のお仏壇

特定の宗派によっては、水のお供えに対する考え方・お供え方法が異なる場合があります。ここでは主に浄土真宗の水のお供えについて解説します。

浄土真宗では飲み水やお茶はお供えしない

浄土真宗の場合、お仏壇への飲み水やお茶のお供え物は不要です。

浄土真宗では、亡くなった方はすぐに極楽浄土へ往生するとされています。極楽浄土には「八功徳水(はっくどくすい※)」という上質な水が豊富にあり、亡くなった方が渇きを感じることはないため、飲み水やお茶をお供えする必要がありません。
その代わり、極楽浄土の八功徳水を表現するため、「華瓶(けびょう)」という小さな壺型の仏具に少量の水を入れ、樒(しきみ)の葉を挿してお供えします。

◆「八功徳水」とは

8つの優れた性質を持つ水のことで、甘く、冷たく、軟らかく、軽く、きれいで、臭みがなく、喉やお腹を痛めない性質を持っているとされます。

浄土真宗以外の宗派の場合

浄土真宗以外の宗派(曹洞宗、真言宗、浄土宗など)では、水のお供えについて厳しい決まりはありませんが、取り扱いに不安がある場合は菩提寺の住職にお尋ねになるとよいでしょう。

■お仏具の飾り方について詳しくはこちら

お仏具の飾り方の基礎知識

宗派やお仏壇の大きさに合わせた仏具の飾り方について、詳しく図解しています。

水やお茶をお供えするための仏具

湯呑と仏飯器

お仏壇に水・お茶をお供えする場合は、お仏壇専用の水入れを使用します。お仏壇の内部はお浄土の世界を表しているため、故人様が生前使用していた現世の湯呑やコップなどは基本的に用いません。
ここでは、水やお茶のお供えに必要な仏具の解説と、はせがわの人気商品をご紹介します。

お供えに必要な湯呑・茶湯器とは

水(お茶)をお供えする際は、仏具の「湯呑」・「茶湯器(ちゃとうき)」や「ガラスコップ」を使用します。

陶器や真鍮など多様な素材で作られており、模様・柄の種類も豊富です。
宗派や寺院によっては素材・模様に決まりがある場合もありますが、基本的にはお好みのものをお使いいただいて問題ありません。

湯呑・茶湯器やガラスコップは直接お仏壇には乗せず、茶台や仏器膳(お膳)に乗せて差し上げるとよいでしょう。

人気の湯呑商品

茶台・仏器膳

茶台は、湯呑を乗せる専用台と蓋がセットになっています。お供えする際は蓋を外します。茶台を使用する場合、仏器膳は不要です。
仏器膳は、ご飯と水(お茶)を並べてお供えする際に用います。

湯呑付き仏具セット

■仏具の種類について詳しくはこちら

仏具の種類一覧【完全版】

お仏壇に必要な仏具の種類と飾り方の基本を画像付きで徹底解説しています。また、近年人気が高まっているモダンな仏具もあわせてご紹介しています。

よくある質問

よくある質問のイメージ画像

お仏壇の水・お茶に関する質問にお答えします。

Q1. 法要、命日、お盆・お彼岸など、特別な日には水やお茶も普段と異なる供え方が必要ですか。

A. 水・お茶については、特別な供え方は必要ないとされています。

寺院、地域によっては考えが異なる場合もありますので、事前に確認されると安心です。
法要や命日、お盆・お彼岸には、五供にお菓子や季節の果物なども加えて、普段より華やかにお供えをするとよいでしょう。

Q2. ペット仏壇用の水入れ(湯呑)はありますか。

A. はせがわでは、ペット仏壇にも使用できる湯呑(水入れ)などペット供養仏具を複数取り扱っております。

ペット供養商品はこちらからご確認ください。