祈りの場、そして人生のターミナルとなる場所を、自ら提案できる仕事
私の所属する寺社納骨堂工芸部は、2010年4月に新設されたばかりの、寺院・神社の今後の展開をお手伝いするコンサルティング営業を行う部門です。営業先は、寺院や寺社のご住職。これまで、はせがわが手がけてきた多くの国宝・重要文化財修復の技術とノウハウを生かし、寺社の本堂の修復工事をはじめ、墓地の整理から時代のニーズに対応する合祀墓や納骨堂事業までを提案していくのです。
今、力を入れているのは、納骨堂の開発です。社会状況の変化により、交通至便でお参りしやすいお墓として、納骨堂の需要は高まってきています。寺院でも、納骨堂を開発すれば、土地の有効利用ができますし、新しい檀家さんを受け入れることができます。こうした状況を鑑み、その地域の特性や土地の形状を分析し、無理のない資金計画、さらには完成後の販売、管理・運営までトータルで提案していくのです。まだ、組織が立ち上がったばかりで私自身、納骨堂をお納めしたことはありませんが、今後、提案の強化を図っていきたいと思っています。
現在の部署に異動になる前は、店舗スタッフとしてお客さまのご相談をお受けしていました。仕事も充実していましたので、現在の部署に異動になったときは正直驚きました。“祈りやご供養のプロと渡り合えるのか?”と。
なぜなら、私にとって寺社や墓所は特別なものだったからです。幼少期、おじいちゃん子だった私にとって、祖父の眠る墓所は特別な祈りの場。目には見えないけれど、確実にこころを支えてくれる場所だったのです。ご先祖さまとのこころのつながりを大切に考えていた私にとって、そうしたこころを大切にするはせがわは、就職先として第一志望の会社でした。だから、内定の知らせをもらったときも、祖父の墓前に「おじいちゃん、受かったよ!」と報告にも行きました。そんな尊い寺社・墓所のご住職に、営業提案する仕事だったからです。気持ちを引き締めて、業務にあたろうと思いました。
配属後、約2カ月間は、寺院内陣の設計施工を行うはせがわ美術工芸で、研修を受けました。修復や設置に必要となる採寸の仕方などを学ぶだけでなく、ベテランの職人に同行し、漆を溶いたり金箔を貼ったりするのを見学したりしました。
こうした技術的なことも必要ですが、もっと大切なのは、ご住職の考えや思いを伺うこと。
内容は異なりますが、密なコミュニケーションが大切なことだということは、店舗スタッフのときと同じだと思いました。
「勉強させてください」とご住職の懐に飛び込み、お経の上げ方をお教えいただいたり、考え方を学んだり。そうするうちに、徐々に距離が近づき、お寺の今後の方向について伺うことができるようになりました。熱く思いを語られるご住職にこころを動かされ、「一緒にやりますよ、是非やらせてください!」と思わず叫んでしまうことも。こうした提案活動を通じ、昨年末、初めて御宮殿(ごくうでん)を受注することができました。今、まさに着手したばかりですが、ご住職はこうおっしゃってくださいました。
「前田さんの御宮殿が、200年後もここで輝き続けるんですよ」
ご住職のパートナーとして、祈りの場、そして人生のターミナルともなるものを提案できる、そんな仕事に、大きなやりがいを感じています。走り出したばかりの新規事業部で、精神面を鍛えながら、成長していきたいと思っています。
■事業詳細は、コーポレートサイトの「寺社関連事業」をご覧ください。

