
- 【Q1】なぜお盆飾りをするのでしょうか?
- ご先祖や大切な亡き方の御霊を、ご供養するために行います。
お盆飾り一つひとつに、大切な意味があります。
ご先祖とのつながりに思いを馳せ、感謝する気持ちを形に表し、御霊をお迎えすることがご供養となります。 - 【Q2】どのような提灯をお飾りすればよいですか?
- 提灯は、吊るすタイプと床に置くタイプに分かれます。
お飾りする場所により種類もさまざまですが、特定の形の提灯を飾らなければならないという決まりはありません。
最近ではマンションなどの住空間を考慮した新しいデザインの提灯もあります。[提灯の種類とお飾りする場所]
□盆棚や台の上に置くタイプ霊前灯や小型の提灯
□床から置くタイプ行灯や姫行灯の提灯
□吊るすタイプ御所や住吉など。盆棚やお仏壇のある部屋の鴨居などに吊るします。
□玄関や門柱に飾るタイプ門提灯や白提灯など。原則として新盆の時だけです。最近では縁側や軒先に飾ることもあります。
- 【Q3】新盆とはどのようなお盆ですか?
- 四十九日法要を終えて、初めて迎えるお盆を初盆(はつぼん)、新盆(にいぼん※)と呼びます。
新盆には初めてお戻りになる御霊が迷子にならないよう、目印として新盆の年だけの特別な白い火袋の提灯を玄関先や軒先にかけてお迎えします。
これまで、白提灯を故人のご家族が準備し、普通の絵柄の入ったお盆提灯は兄弟、親戚などが贈る習慣がありましたが、現代は故人のご家族が準備されるケースも増えています。
※しんぼん、あらぼん、とも呼びます - 【Q4】マンション住まいで、お盆飾りをする場所がないのですが…
- たとえば上置きのお仏壇の場合、お仏壇の脇に小型の提灯をお飾りし、前に小さな机を置いてお供えすればお盆飾りとなります。
新盆の白提灯を玄関先に飾ることができない場合は、軒下やベランダにお飾りすると良いでしょう。 - 【Q5】お盆に葬儀で使った提灯は使えますか?
- 葬儀時の提灯は旅立つ仏さまを送るため、盆提灯は納涼を意味した、秋の七草や滝や川の流れといった山水画が基本でお迎えが目的といわれています。それでも「なるべく華やかにお迎えして差し上げたい」と、ご一緒にお飾りされる方もおられます。
- 【Q6】お盆の迎え火でお墓から故人を連れてくると言いますが、
自宅にお骨がある場合にもお盆の行事はするのでしょうか? - お墓やお骨の有る無しにかかわらず、盆飾りをし、お迎えされてはいかがでしょうか。
お骨は自宅にあっても、仏さまの御霊はお浄土から帰ってきます。 - 【Q7】棚経をお寺にお願いしたいのですが、菩提寺が遠くにあります。
どうしたらよいでしょうか。 - 近くのお寺様に棚経をお願いすることがありますが、一般的には菩提寺に依頼状を送り、お寺でお盆供養をしていただくようお願いします。書状には「お布施」や「卒塔婆料」を同封し、同時に卒塔婆供養をお願いするのも良いでしょう。
墓地が霊園などの場合や、お寺様との関係がない場合は、はせがわのお店にご相談ください。 - 【Q8】「送り火」「迎え火」はどういう意味ですか?
- お盆にご先祖の霊が帰ってくる際に、目印となるようお迎えするために焚くのが「迎え火」です。そして、お盆が終わり再びあの世へ見送り送るのが「送り火」です。
それぞれ、玄関や庭先で素焼きの皿(ホーロク)の上で麻の皮を剥いだ後に残るおがらを燃やしたり、お墓で行ったり、行事として大きな規模で行う地域もあります。迎え火の一つの姿が、お盆提灯でもあります。 - 【Q9】送り火と迎え火はいつどこで行いますか?
- 迎え火は8月13日、送り火は8月16日。もしくは迎え火を7月13日、送り火を7月16日に行うのが一般的ですが、地域によって異なることもあります。
しかし現代では柔軟に考え、これらの日付を目安として行うことでも問題ありません。多くは夕刻にかけて、玄関先やお墓で行われますが、地域の習慣によって異なります。また現在はさまざまな居住形態がありますから、安全の確認ができる場所であることが大切な条件です。 - 【Q10】おがらを燃やすのはなぜですか?
- おがらは、芋がらとも麻がらともいわれ、繊維を取るために麻の表面の皮を剥いだ後に残った茎のことです。古来日本人は麻を清浄な植物として見なし、悪いものを寄せ付けないと考えてきました。そのため、この火をまたぐと厄除けになると信じられ、疫病や風邪を引かぬようにと願いをかけて子ども達が飛び回る習慣もありました。
- 【Q11】お盆提灯に違いはあるのですか?
- お盆提灯には宗派などによる違いはありません。
しかし、浄土真宗では切子灯篭(きりことうろう)を用意します。
宗派よりも地域ごとで違う傾向がありますから、提灯を贈る際には先方にご意向を伺うことをおすすめします。 - 【Q12】提灯はいつからいつまで飾るのですか?
- お盆月に入って(1日)から準備を始め、16日の送り火が終わってから片づけを行います(お盆月は地域によって7月盆と8月盆に分かれます)。
お盆月に入ると縁者の方がご挨拶にこられることが増えてきますから、ご準備は余裕をもって一月ほど前から始めることをおすすめします。 - 【Q13】初盆の時には何を着てどんな挨拶をすればよいですか?
- 初盆の際は、 お招きする立場の方も訪れる立場の方も、 喪服が無難です。夏の暑い時期ですから、場合によっては地味な服装でも問題ありません。
また、初盆法要など正式な法要を行うときは、同様に地味な服装をおすすめします。お招きする側は、「本日はお暑い中、○○のためにお盆供養にお越し頂き、ありがとうございます」。
訪れる方は「このたびは亡き○○さんの新盆の供養にお招き頂きありがとうございます」が基本になります。 - 【Q14】お盆の時のお供えの金封は表書きを何と書いたらよいですか?
- 送る側の表書きは、「御佛前(ごぶつぜん)」「御仏前」もしくは、「御供物(おくもつ)」、水引きは5本か7本、黄と白もしくは、黒と白、黒と白と銀の組み合わせが基本です。 また、近親者はお盆提灯を贈りますが贈らない代わりとして、金封の表書きを「御提灯料(おちょうちんりょう)」とする場合もあります。 お返しをする場合には、引き物に「志(こころざし)」「粗供養」と表書きをします。 引き物は、お茶、砂糖、タオル、ハンカチなどが多く見られます。
- 【Q15】新盆でもお中元はしてもいいですか。
- お中元・お歳暮は日頃お世話になった方へのお礼の意味で差し上げるものですから、 お送りして結構です。但し、喪中ですのでのし紙をかけず、無地の短冊を使用します
