数珠とは
数珠はじゅずとも読みますが、念珠(ねんじゅ)とも呼ばれており,どちらも正解です。「数珠」の他にも「念珠」「誦珠」「珠数」などと呼ばれることもあります。本ページでは「数珠」と表記し解説をしていきます。
宗派関係なくご採用いただける片手数珠(略式数珠ともよばれる)とご自分の宗派に合わせたより正式な本式数珠(宗派別数珠ともよばれる)があります。輪の形状から、一重・二重や、一連・二連と呼ばれることもあります。
現在は宗派を関係なくご使用いただける片手数珠をご使用になられる方が多くなっています。
- 数珠(じゅず)…現代では、主にお通夜やお葬式、法事などの際に使用される、小さな珠(たま)を輪状に繋げた仏具のこと。「念珠(ねんじゅ)」とも呼ばれる。念仏の回数を数える際にも用いられる。また、数珠の珠(玉)の数は正式には108珠あり、 その一つ一つが108の煩悩を司る仏様を表しているとされ、常に数珠を持って仏様に手を合わせることで煩悩が消滅し、功徳を得られるともいわれている。
数珠に関するマナー
数珠に関して知らないことも多いですよね。正しいと思っていたことが実はマナー違反だったということがないように、数珠を貸し借りしていいの?など、ここでは数珠に関する、正しいマナーやタブーを解説いたします。
数珠の貸し借りをしていい?
数珠は1人1つがマナーとされており、お葬儀の場に関わらず、数珠の貸し借りはよくないことといわれています。理由は数珠は厄から守ってくれる、自分自身の分身、または自分自身そのものとされているからです。貸し借りをするのであれば数珠を持たないまま参列された方がいいともされています。貸し借りをしないでいいように、一つお持ちになっておくことをおすすめします。数珠の修理は2か月ほど要しますので、急なお葬儀参列でも困らないように、2つ目の数珠をお持ちになっておくこともおすすめです。
アクセサリーを数珠代わりにしていい?
ファッション性の高いブレスレットなどのアクセサリーではなく、正式な数珠を使用しましょう。ご最近は数珠の魔除けや厄除けの福への人気は高く、ファッション性の高いブレスレットなども多く出ていますが、正式な場ではふさわしくありません。宗派関係なく使える略式の片手数珠か、ご自身の宗派に合わせた本式数珠をを身につけましょう。
葬儀以外では数珠は使用しない?
数珠は葬儀や法事だけではありません。毎日の生活の中で毎日のお仏壇へのお参り、お彼岸やお盆などのお墓へのお参りでも数珠は使用します。お墓が寺院にある場合などは、寺院の本堂にお参りをしたのちにご自分のお墓にお参りするのが一般的です。読経までされなくても、手には数珠を持ちながらお参りすることがマナーです。
葬儀・法要でやってしまいがちな「数珠のマナー違反」3例
葬儀や法要の際に、知らないうちにマナー違反していないか不安になることがありますね。実際にそうならないために「葬儀や法要時の数珠のマナー」を事前に理解しておきたいものです。
【ケース➀】葬儀・法要中の数珠の持ち方に注意
葬儀・法要時の「数珠の持ち方」
◆会場内を始め、数珠は左手で房が下を向いた状態で持ちます。
◆焼香する際は
➀合掌
➁喪主へ一例
➂左手に数珠をかけた状態で右手で焼香をする(焼香回数は宗派により異なります)
➃右手を合わせ合掌する
➄喪主へ一例
➅仏前より下がります
【ケース➁】離席したときに数珠を椅子の上などに置きっぱなしにしない
数珠は厄除けの意味があり、自分自身そのものといわれています。椅子の上などに置きっぱなしにすることは良くないこととされています。離席の際はバッグの中もしくはポケットの中におしまいいただくのがマナーです。
【ケース➂】葬儀や法要の式中は数珠をポケットにしまっておく
数珠は焼香のときだけではなく、葬儀(通夜や告別式)もしくは法事の式中は使用しますので、ポケットやバッグにしまうということはせずに、式中は常に数珠は手でお持ちいただくのがマナーです。
よくある「数珠のマナー」に関する質問
親の形見の数珠を使用していい?
親御様の数珠を使用されても問題ありません。 数珠は厄除けとして悪縁より守ってくださいます。よい数珠は代を超えて末永くご使用いただけます。紐などが切れていたり、切れそうであれば、仏壇仏具専門店に数珠の修理を依頼されるとよいでしょう。
葬儀の場で使用してはいけない色の数珠はありますか?
数珠の色に関する決まりはありません。 どの色をお選びになられても問題ありません。男性用と比較し、女性用の数珠は華やかな色合いの数珠もございますが、問題ありませんので、ご安心してお使いください。
数珠は自分で買ってはいけない?
とんでもありません。全くの迷信です。 社会人のマナーとして葬儀や法要への参列する機会も多くなるでしょう。ご自分のお気に入りの数珠をお持ちになられることをおすすめします。よい数珠は紐のつなぎ替えなどの修理をすることで、末永くご使用いただくことができます。
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著者について
株式会社はせがわ WEB担当チーム
お仏壇・お仏具、お墓など供養に関する情報を、日本に住む皆さまへ適切にお伝えすることがミッションのチームです。