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【図解】正しい数珠の持ち方、房の向きを解説します|お仏壇のはせがわ

【図解】正しい数珠の持ち方、房の向きを解説します|お仏壇のはせがわ

急な葬儀や法要への参列で、右手それとも左手?と「数珠の持ち方」で不安になりますよね。そんな数珠の持ち方を、図解で数珠の種類別・宗派別で数珠の持ち方や、お葬式のときの数珠の持ち方・持った際の房の向きなどを解説いたします。
数珠は「ひとつひとつの玉が煩悩を引き受けてくれる仏様」とも、「厄除けとなる自分自身の分身」ともいわれています。数珠を身につけることで自分自身が功徳を得ることができるともいわれています。

数珠とは

数珠とは

数珠には片手数珠(略式数珠)と本式数珠(宗派別数珠)と腕につける腕輪念珠があります。葬儀や法事を始め、お参りするときの数珠は片手数珠もしくは本式数珠となります。片手数珠と本式数珠は、区別する呼び方として、一重・二重と読んだり、一連・二連などと呼ばれることもあります。ここでは片手数珠と本式数珠について解説をいたします。

  • 数珠(じゅず)…現代では、主にお通夜やお葬式、法事などの際に使用される、小さな珠(たま)を輪状に繋げた仏具のこと。「念珠(ねんじゅ)」とも呼ばれる。念仏の回数を数える際にも用いられる。また、数珠の珠(玉)の数は正式には108珠あり、 その一つ一つが108の煩悩を司る仏様を表しているとされ、常に数珠を持って仏様に手を合わせることで煩悩が消滅し、功徳を得られるともいわれている。

数珠のつくりと意味

数珠の各部位の呼び名と意味

数珠の各部位の呼び名と意味をご説明します。各部位の意味を理解することで、数珠への愛着も湧くのでより末永くお使いいただけます。

片手・本式数珠部材
➀地 玉(じだま)・・百八の煩悩を表す
➁点 玉(てんだま)・・四天王や市菩薩を表す
➂親 玉(おやだま)・・阿弥陀如来あるいは釈迦如来を意味する
➃ボサ玉(ぼさだま)・・親玉と房をつなぐ玉。片手数珠だけにある部位
➄弟子玉(でしだま)・・釈迦の十大弟子や十菩薩などを表す
➅露 玉(つゆだま)・・弟子玉を支える役割の部位
➆命 玉(いのちだま)・・菩薩を象徴する

数珠の種類

数珠の種類

片手数珠

片手数珠には男性用と女性用で異なる点があります。一番の大きな違いは玉の大きさで、女性用数珠は男性用数珠よりもひとつひとつの玉が小さくなっています。一般的な片手数珠の主玉の大きさが、男性用は10~12ミリ、女性用は6~8ミリが一般的です。

お子様が数珠を持つ年齢ははっきり決まっていませんが、4~5才くらいまでのお子様には、コンパクトな子供用数珠もございます。

本式数珠(宗派別数珠)

本式数珠は、宗派により仕様が異なります。お求めの際にはご自分のご宗派をよくご確認いただき、お求めください。

禅宗(曹洞宗・臨済宗)の数珠
禅宗(曹洞宗・臨済宗)
浄土宗の数珠
浄土宗
日蓮宗の数珠
日蓮宗
真言宗の数珠
真言宗
天台宗の数珠
天台宗
浄土真宗の数珠
浄土真宗

■数珠・念珠の選び方について詳しくはこちら

数珠 選び方ページのサムネイル画像

数珠・念珠の選び方とは?男女別の違いなど5つの観点から解説

片手数珠(略式数珠)・本式数珠(宗派別数珠)の選び方を解説した、こちらのページもご参照ください。

【図解】数珠の持ち方

数珠の持ち方

数珠の持ち方は、使用される数珠により変わります。片手数珠の場合と本式数珠(曹洞宗・臨済宗・浄土宗・日蓮宗・真言宗・天台宗・浄土真宗)の場合を図入りで解説いたします。

片手数珠の場合

片手数珠の持ち方

片手数珠の持ち方

下記のいずれかの持ち方で持ちます。いずれも正解です。
【輪】1)左手に輪を通してから合掌する
   2)合掌した両手に輪をかける。
【房】真下へ垂らします。

本式数珠の場合

禅宗(曹洞宗・臨済宗)の本式数珠の持ち方

曹洞宗臨済宗数珠の持ち方

【輪】二重にし左手にかけ、右手を合わせて合掌します。
【房】左手の輪に沿って、真下へ垂らします。

浄土宗の本式数珠の持ち方

浄土宗数珠の持ち方

輪違いになっている2つに輪を重ね合わせます。数珠の持ち方が2通りあります。
1)【輪】親指の手前にかける場合は、合掌した両手の親指にかけます。
  【房】親指から手前真下に向けて垂らします。
2)【輪】4本の指にかける場合は、4本指の側に数珠を下げます。
  【房】合わせた両手の甲の真下に向けて、垂らします。

日蓮宗の本式数珠の持ち方

日蓮宗数珠の持ち方

【輪】輪を8の字にねじり、両手の中指にかけ、合掌します。
【房】右手側に2本の房が、左手側に3本の房が来るようにします。

真言宗の本式数珠の持ち方

真言宗数珠の持ち方

【輪】輪をストレートに両方の中指にかけて、そのまま合掌します。
【房】右手・左手側の甲に垂らします。

天台宗の本式数珠の持ち方

天台宗数珠の持ち方

【輪】親玉を上にして二重に巻き、左手にかけます。
   拝むときは、右手を重ね合わせて拝みます。
【房】親指の内側に垂らして持ちます。

浄土真宗(本願寺派・真宗大谷派)の本式数珠の持ち方

浄土真宗数珠の持ち方

本願寺派と大谷派で数珠の持ち方が異なります。
【本願寺派】
  【輪】二重に巻いて、合掌した両手に輪をかけます。
  【房】合わせた両手の甲の真下へ垂らします。
【真宗大谷派】
  【輪】親玉部分が上に来るように輪をかけます。
  【房】左手の甲に垂らします。

お葬式での数珠の持ち方

葬儀での数珠の持ち方

お焼香するときの数珠の持ち方

葬儀での数珠の持ち方

◆式場内を始め、数珠は左手で房が下を向いた状態で持ちます。
◆焼香する際は
  ➀合掌
  ➁喪主へ一例
  ➂左手に数珠をかけた状態で右手で焼香をする(焼香回数は宗派により異なります)
  ➃右手を合わせ合掌する
   ➄喪主へ一例
  ➅仏前より下がります

宗派による焼香回数

お葬儀・ご法事にもよりますが、各宗派の一般的な焼香回数を解説いたします。 ご住職や式進行の葬儀社のアナウンスなどによりお焼香の回数なども指示がある場合は、その指示に従いお参りいただくのが良いでしょう。

焼香の回数 お線香の本数
曹洞宗 2回 1本を立てる
臨済宗 2回 1本を立てる
浄土宗 1回 1本を立てる
日蓮宗 2回 1本を立てる
真言宗 1回 1本を立てる
天台宗 3回 3本を立てる
浄土真宗本願寺派 1回 折って寝かせる
浄土真宗大谷派 2回 折って寝かせる

お葬式でのよくある「数珠の持ち方」のマナー違反

よくある数珠のマナー違反

数珠の貸し借りをする

数珠は1人1つがマナーとされており、お葬儀の場に関わらず、数珠の貸し借りはよくないことといわれています。貸し借りをするのであれば数珠を持たないまま参列された方がいいともされています。貸し借りをしないでいいように、一つお持ちになっておくことをおすすめします。数珠の修理は2か月ほど要しますので、急なお葬儀参列でも困らないように、2つ目の数珠をお持ちになっておくこともおすすめです。

ファッション性の高いブレスレットなどのアクセサリーを使用する

ファッション性の高いブレスレットなどのアクセサリーではなく、正式な数珠を使用しましょう。 ご最近は数珠の魔除けや厄除けの福への人気は高く、ファッション性の高いブレスレットなども多く出ていますが、仏式な仕様に則っていないアクセサリーは、正式な場ではふさわしくありません。

離席したときに数珠を椅子の上などに置きっぱなしにする

数珠は厄除けの意味があり、自分自身そのものといわれています。椅子の上などに置きっぱなしにすることは良くないこととされており、離席する際にはバッグの中もしくはポケットの中におしまいいただくのがマナーです。

参列中に万が一数珠の紐が切れてしまったら

お使いになられるうちに数珠の紐が切れることはよくあります。数珠が切れると縁起でもないなどと心配されるかたもいらっしゃいますが、そんなことはありません。古くより、「悪縁を絶つ」などといわれ、いいこととされています。
もし数珠の紐が切れてしまったら、飛散してしまった玉も集めていただき、仏壇仏具専門店へお持ちください。数珠は修理をすることで長く使用することができます。紐が切れてしまう以外にも、房が汚れてしまった。そろそろ切れそうになっているなどがありましたら、お仏壇のはせがわにご相談ください。

■お数珠の修理についてはこちら

数珠が切れてしまったら

数珠が切れてしまった どうしよう?を解決いたします


数珠が切れてしまったときの修理について、修理依頼できるお店や費用目安や依頼するときの流れなどを解説いたします。

著者について

株式会社はせがわ WEB担当チーム

お仏壇・お仏具、お墓など供養に関する情報を、日本に住む皆さまへ適切にお伝えすることがミッションのチームです。