神社にお参りする意味・目的とは?
神社へのお参りにはどのような意味や目的があるのでしょうか。一般的には、願いの成就のため、お祈りしに行く姿を思い浮かべますが、それだけではありません。ここでは神社へお参りする本質的な理由について解説します。
なぜ神社に参拝するの?
神社へ参拝する意味と目的は主に3つあります。
1. 神様に日々の感謝を伝えるため
神社へのお参りというとお願い事をしに行くイメージがありますが、主たる目的は「日々見守ってくださる神様へ感謝の祈りを捧げること」です。
神様の恩恵や人とのつながりによって自分が生かされているということに感謝し、手を合わせることで、心に平穏をもたらしてくれるでしょう。
2. 穢れを祓い清めるため
神社を参拝することで、穢れや罪(過ち)が清められ、心身を清浄にすると考えられています。
3. 今後の幸せや叶えたいことを祈願するため
願いを叶えるための決意表明をし、祈願することで、神様からお力添えいただけるかもしれません。
ただし、効果・ご利益を期待するあまり、お願い事をすることだけが参拝の目的にならないようにしましょう。まずは神様へ感謝の気持ちを伝えたうえで、合格祈願や病気平癒、良縁、幸せの祈願など、神様に見守っていただきたい内容をお祈りするとよいでしょう。
神社に参拝する行事
神社で行われる代表的な行事をご紹介します。
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初詣
年明けに初めて神社やお寺に参拝し、新しい1年の幸せを祈願することです。一般的には三が日(1月1日~3日)もしくは松の内(1月7日または15日まで)の間に参拝します。 -
結婚式(神前式)
神社にて執り行われる伝統的なスタイルの挙式です。 -
厄除け・厄払い
災厄を祓うため、主に厄年の方を対象に、厄除け・厄払いの儀が行われます。 -
戌の日参り
安産祈願のため、妊娠5か月以降の「戌の日」に神社に参拝します。腹帯という帯をお腹に巻き、縁起担ぎをすることもあります。 -
お宮参り(初宮参り)
生後1か月頃を目安に参拝します。赤ちゃんが無事に誕生したことを感謝し、健やかな成長を祈願します。 -
七五三
子どもが大きく成長したことを神様に感謝するための行事です。
11月15日前後に、女の子は3歳と7歳、男の子は5歳の年にお参りに行くケースが一般的です。(地域や慣習によって、参拝日時や年齢が異なる場合があります。)
一般的な神社の参拝方法
実は、神社の参拝方法に厳格な決まりはありません。神様への敬意の表し方は人それぞれであり、地域や神社によっても作法が異なるためです。ここでは一般的な参拝の作法を解説しますが、間違えたり失敗したりしても参拝を最初からやり直す必要はありません。形にとらわれすぎず、まごころを込めてお参りしましょう。
お参りの手順
1. 鳥居をくぐる
神社の鳥居には、私たちの住む世界(俗世)と神様のいらっしゃる領域(神域)を区切る意味があります。そのため、鳥居をくぐる前に「失礼します」という気持ちを込めて一礼するのが丁寧な作法です。
また、境内を出るときも同様に、神社に向かって一礼することが望ましいでしょう。
2. 手水舎で心身を清める
お参りの前に、まず「手水舎(てみずや・ちょうずや)」で手や口をすすぎ、心身のお清めをします。
これは、罪や穢れ(けがれ)を洗い落とすために川や海で水を浴びる「禊(みそぎ)」を簡略化したものです。
手水の方法
事前にハンカチを準備しておきましょう。手水の前後で浅く一礼するとより丁寧です。
1. 左手と右手を洗う
まず、右手でひしゃくを持ちます。
水盤(水の溜まっているところ)から水を1杯すくい、左手を洗います。
その後、ひしゃくを左手に持ち替え、右手を洗います。
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ひしゃくの水はこの後も使いますので、一度に全て使用せず、各項ごとに3分の1を目安に使うとよいでしょう。一連の動作を一杯の水で完了させることが理想的です。
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手を洗った水は水盤に戻らないように気を付けましょう。
2. 口をすすぐ
ひしゃくを右手に戻します。左手に水をためて口に含み、すすぎます。
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ひしゃくに直接口を付けないようにしましょう。
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すすいだ水を口から出す時は、左手で口元を隠すといいでしょう。
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口をすすいだ水は水盤に戻らないように気を付けましょう。
3. 左手とひしゃくの柄を洗う
再び左手を洗います。
その後、ひしゃくを立てるように持ち、残りの水でひしゃくの柄を洗い流します。
ひしゃくを元の位置に戻し、ハンカチで手と口を拭きます。
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ひしゃくがない場合は、流水で両手を洗い、口をすすぎます。再度両手を洗い、ハンカチで手と口を拭いて完了です。
3. 参道を通ってご神前へ進む
参道は、鳥居から社殿へ続く道のことです。
参道の中央は「正中(せいちゅう)」といい、神様が通る道とされています。そのため、中央を歩くことは避け、少し端に寄って歩きましょう。
※ただし、初詣など混雑時に正中が避けられない場合は気にしすぎずともよいでしょう。
◆本殿と拝殿
神社には「本殿」と「拝殿」があります。本殿は神様をお祀りするための建物で、拝殿は参拝者がお参りするための建物です。
神社によっては本殿や拝殿がない場合もあります。その場合は、お賽銭箱がお参り場所の目印となりますので、お賽銭箱を探してお参りしましょう。
4. お賽銭を納め、鈴を鳴らす
神様への感謝の気持ちを込め、賽銭箱にお賽銭を納めます。
かつてはご神前にお米などの食べ物をお供えしていたものが、貨幣の普及に伴い、金銭をお供えする形態に変化していったといわれています。お賽銭を投げ入れることで穢れを祓う意味合いがあるといわれますが、むやみに投げ入れず、丁寧な動作で納めましょう。
賽銭箱の真上付近に鈴や銅鑼(「鰐口(わにぐち)」)がある場合は、縄や紐を揺り動かして鳴らします。鈴や銅鑼の音が参拝者を祓い清め、神様を敬う気持ちをもたらすとされています。また、神様へのお参りの合図ともいわれています。
鈴・銅鑼を鳴らすこととお賽銭を納めることに決まった順序はないため、どちらが先でも問題はありません。
お賽銭の金額に決まりはある?入れてはいけない金額は?
お賽銭の金額に決まりはなく、入れてはいけない金額もありません。
個人の自由ですが、神様への敬意や感謝を込め、ふさわしいと思う金額を納めるとよいでしょう。「5円玉=ご縁がある」などのように語呂合わせで決められる方も多いです。
一般的に、お賽銭で縁起が良いとされる硬貨とお賽銭には避けたいとされる硬貨について紹介します。
◆お賽銭で縁起の良い硬貨…5円玉 50円玉
穴が開いていることから、「先の見通しが良い」とされています。
◆お賽銭で避けたい硬貨…10円玉 500円玉
10円玉は、語呂合わせで「遠縁(縁が遠ざかる)」、500円玉は硬貨の中で最も高額なことから「これ以上の硬貨(=効果)はない」とされ、縁起が良くないといわれることがあります。
ただし、あくまで縁起担ぎ・語呂合わせのため、深刻に考える必要はありません。
硬貨を納めることが多いですが、紙幣でも問題はありません。また、持ち合わせがない場合など、お賽銭を納められない場合でもお参りは可能です。その分、心を込めてお参りをしましょう。
5. お参り(拝礼)する
神様へのお参りの作法は、「二拝二拍手一拝」が基本です。※二礼二拍手一礼ともいいます。
「拝(はい)」とは深くお辞儀をすること、「拍手」は手を打ち鳴らすことで、「柏手(かしわで)」ともいわれます。
拝礼の仕方
1. 二拝
背筋を伸ばして姿勢を正した後、腰を90度に折るようにして深く2回お辞儀をします。
2. 二拍手
両手を胸の高さで合わせます。右手を少しだけ手前へずらしたら、両手を肩幅程度に開いて2回手を打ち合わせます。
3. お祈り
手前へずらした右手を戻し、両手を合わせたまま、神様への感謝と願い事など祈りを捧げます。
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願い事のみお祈りするのではなく、まずは、神様への感謝の気持ちを忘れずに伝えましょう。
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願い事の前に、自分(他の人のために祈る場合は対象の人物)の氏名と住所を伝えると願いが神様に伝わりやすくなるといわれています。
4. 一拝
両手を下ろし、深くお辞儀をします。
※神社によってはお辞儀や柏手の回数が異なる場合があります。例えば、出雲大社の場合は「二拝四拍手一拝」の作法でお参りします。神社に参拝の仕方が掲示されていれば、それに従いましょう。
◆仏教のように、特別な唱え言葉は必要?
仏教の場合、お寺にお参りする際は「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」などの念仏(宗派ごとの真言、お題目)を唱えます。
神道には特別な唱え言葉はないとされていますが、神様に捧げる言葉である「祝詞(のりと)」を簡略化した「略拝詞(りゃくはいし)」を唱えることもあります。
【略拝詞】
「祓え給い、清め給え、神ながら守り給い、幸え給え※」
※「(罪や穢れを)お祓いください、お清めください、神様のお力によりお守りください、幸せにしてください」という意味が込められています。
参拝に良い日時・タブーな日はいつ?
基本的に、神社の参拝日程や時間帯に決まりはありません。参拝時間内であればいつお参りされても問題ないとされています。ただし、お参りを避けたい期間はございます。
ここでは、お参りに適しているとされる日や、お参りを避けたい日、お参りにおすすめな時間帯を解説しています。また、お参りの回数や頻度はどの程度が望ましいのかということについても触れています。
お参りに行くと良い日
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毎月1日と15日
旧暦では月の満ち欠けを基準とし、毎月1日は新月(新しく物事がスタートする日)、15日は満月(物事が完了する日)となるよう決められていました。
物事の始まりと終わりの節目にお参りすることで、願いが成就しやすいなどといわれています。また、1日・15日は国の平安と繁栄をお祈りする神事である「月次祭(つきなめさい)」が執り行われることや、神棚の榊を替えるのに適したタイミングともされており、神様と関連が深い日として、お参りするのに適しているといえるでしょう。
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その他
他にも、六曜の大安、暦注の天赦日(てんしゃび)、一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)などは運気の良い日としてお参りに適しているといわれています。
お参りに行かないほうがいい日
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忌中
故人様が亡くなられてから49日間(神道の場合、50日間)を「忌中(きちゅう)」といいます。神道では死は「穢れ」であり、死の気配に触れることで神様の力が弱まるとされています。忌中の間は神社へのお参りは避けましょう。忌中が明けて1周忌までの「喪中」の期間は参拝しても問題ありません。
なお、お寺は忌中でもお参りが可能です。 -
天候が著しく悪い日
大雨、雷雨、台風など、天候が著しく悪い日は外出自体が危険なため、避けましょう。ご祈祷を事前に予約しているなど、特別な事情がない場合は日程をずらすことが無難です。
◆仏滅や赤口は参拝してはいけないって本当?
仏滅、赤口は神社のお参りに不向きな日といわれることがありますが、六曜と神道には関係性がないため、お参りに行くことに問題はありません。どうしても気になるという方は避けるとよいでしょう。
また、何事もうまくいかない日として参拝に不向きとされる暦注の「不成就日(ふじょうじゅび)」も、科学的な根拠はありませんので、気にしすぎることはありません。
神社に参拝できない場合は自宅の神棚を拝みましょう
神棚はご自宅や会社で神様にお参りするための「小さな神社」です。
天候やその他理由で神社へ参拝できない場合は、自宅の神棚を拝むとよいでしょう。
なお、忌中は神社と同様にお参りできないため注意が必要です。忌中は神棚に白い半紙を貼り、「神棚封じ」をします。
神棚
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お参りに適した時間帯とは?
神社への参拝は、午前中~午後2時頃がおすすめです。
午前中の朝早い時間帯は参拝客が少ないことから、神様に願い事が届きやすくなるともいわれているようです。ただし決まりではありませんので、神社やお寺の参拝時間内であれば、いつお参りに行っても問題ありません。何時まで参拝が可能か、事前に確認することをおすすめします。
24時間お参り可能な神社もありますが、夕方や夜は足元が見えづらくなるため、明るい時間帯のお参りが望ましいでしょう。
お参りの頻度・回数に決まりはある?
お参りの頻度や回数に決まりはなく、毎日でも年1回でも、問題はありません。
願いを神様に届けるため、神社に100回お参りをするという「お百度参り」という風習が古くから存在しているため、お参りの回数や頻度が高いほど願い事が叶いやすいのではと考える方もいらっしゃるかもしれません。ですが、最も大切なことは心を込めて丁寧にお参りすることです。お百度参りは回数だけが重視されているのではなく、何度も熱心にお参りする切実な姿勢を神様が見ているからこそ、願いが届きやすくなると考えられています。
お参りにふさわしい服装のマナー
神社の参拝に決められた装いはありませんが、ジャージなどのカジュアルすぎる服装は避けたほうがよいでしょう。ここでは、お参りに適した服装や身だしなみについて詳しく解説します。
お参りの服装に決まりはある?
神社へのお参りの際は、服装でも敬意を表すことが望ましいとされます。日常的な参拝の際は普段着で構いませんが、目上の方のお宅へ訪問することをイメージして服装を選ぶことをおすすめします。
派手な色や柄は避け、襟付きのシャツを選ぶなど配慮されるとよいでしょう。
神社でのお参りにNGな服装
- タンクトップやキャミソールなどの露出の多い服
- 短パン、サンダルなどの軽装
上記はなるべく避け、服装を正してお参りしましょう。
帽子は鳥居の前で外し、参拝時は被らないことが望ましいとされます。(ただし、病気等で必要な場合は無理をして外す必要はありません。)
特別な行事の際は正装を
お宮参りや七五三などの特別な行事で社殿内を参拝される場合は、フォーマルな服装を心掛けましょう。
男性の場合、スーツにネクタイを着用し、女性の場合はスーツもしくはフォーマルなワンピースといった装いが望ましいでしょう。
派手すぎるアクセサリー・化粧は避けたほうがよいでしょう。
御朱印をいただくときの注意点
近年、御朱印集めがブームとなり、老若男女問わず神社やお寺へ参拝される方が増えています。
しかし、御朱印集めはスタンプラリーとは異なりますので、ルールやマナーを守って神様や仏様に対して失礼のないようにしましょう。
ここでは、御朱印をいただく際に気を付けたい注意点を5つ紹介します。
御朱印とは
御朱印とは、神社や寺院の「参拝証明」として押印される印章・印影のことです。
社寺によって御朱印の書き方・構成が異なりますが、押印のほか、参拝日、神社やお寺の名称、お祀りされている神様や仏様の名前を墨書きしたものが一般的です。
神社の場合は授与所または社務所、寺院の場合は納経所または寺務所などでいただくことができます。料金は明示してあるケースが多いですが、決まっていない場合は300円か500円が目安です。
御朱印は本来、お寺に写経を納めた証としていただくものでした。現代ではその過程が簡略化され、ほとんどの場合、神社やお寺をお参りした証としていただけるようになりました。どなたでも気軽に集めることができるようになりましたが、御朱印をいただく際はマナーを守って失礼の無いようにしましょう。なお、御朱印の収集は義務ではありませんので、御朱印をいただかない場合は参拝のみで問題ありません。
御朱印をいただくときに気を付けたいこと
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御朱印をいただくのは参拝後
御朱印は神社やお寺を参拝した証明としていただくものです。御朱印をいただく前に神様や仏様に参拝しましょう。 -
事前に御朱印帳を準備する
御朱印は神様や仏様の分身とも考えられている大切なものです。そのため、普通のノートやコピー用紙などにいただくことはマナー違反にあたります。事前に神具取り扱い店や社寺で「御朱印帳」を購入しておきましょう。
御朱印帳
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受付時間に注意する
お寺や神社の参拝時間内でも、御朱印の受付時間内とは限りません。御朱印の受付時間は一般的に9時~16時頃とされている神社やお寺が多いようです。
また、御朱印の授与が指定日のみの場合や、授与を行っていない社寺も多いため、事前にHPなどで確認しておくと安心です。 -
書き方を指示・指定しない
書き方を指定したり、書き直しを要求したりすることはマナー違反のため、やめましょう。手書きの味わいを楽しむことも御朱印の魅力のひとつです。 -
御朱印をいただくときときは静かに待つ
御朱印をいただいているときに、質問や雑談をするのは避けましょう。また、スマホを触ることも避けたほうがよいでしょう。
よくある質問
神社のお参りに関するよくある5つの質問について回答します。
Q1. 神社のお参りをはしごしても大丈夫でしょうか。
A. 複数の神社をお参りしても、問題ありません。
古来から日本には八百万(やおよろず)の神様がいると考えられており、どの神様に対しても敬意を持つことが大切とされてきました。そのため、特定の神様しか拝んではいけないという決まりはありません。
また、一つの神社に複数の神様がお祀りされていることも珍しくなく、神様にはそれぞれの役割がありますので、神様同士で嫉妬したり喧嘩したりすることはありません。
そのため、いろいろな神社へお参りに行くことは問題ないとされています。
Q2. 神社で七五三のご祈祷をしていただく際、お金を包む封筒には何と書いたらいいですか。
A. 慶事のご祈祷ですので、「初穂料(はつほりょう)」もしくは「玉串料(たまぐしりょう)」と記載します。
なお、「初穂料」は慶事のみ使用可能な書き方のため、葬儀など弔事の場合は「玉串料」と記します。
Q3. 旅先で神社に立ち寄りましたが、時間が無くなり、お参りしないで帰ってしまいました。バチが当たるでしょうか。
A. バチが当たるという根拠はありませんが、時間に余裕を持ってお参りできることが理想です。
神社に来たからには必ずお参りしなければならないというルールはありませんが、可能であれば時間に余裕を持って参拝したいところです。また、用事のついでにお参りを済ませる「ついで参り」は、神様に対して失礼とされることもあるため、避けることが無難です。
Q4. 神社とお寺の違いを教えてください。参拝の作法も異なるのでしょうか。
A. 神社と寺院はともに宗教施設ですが、信仰する宗教が異なります。また、お参りの作法も異なります。
神社は「神道」の祭祀施設で、神様をお祀りする場所です。
対して寺院は「仏教」の宗教施設で、各宗派のご本尊をお祀りしています。
寺院の参拝作法が神社と大きく異なるのは、下記の4点です。
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柏手は打たない
仏教では基本的に柏手を打つことはなく、両手を胸の前で合わせて合掌します。 -
参拝の作法は「合掌礼拝(がっしょうらいはい)」
寺院に出入りする際や、ご本尊にお参りする際は、合掌して一礼します。(「合掌礼拝」)数珠を用いるのがより丁寧な作法です。 -
お線香やお焼香を用いる
寺院に焼香台がある場合は焼香を行います。香りによって空間や心身を清める意味合いがあります。 -
お題目を唱える
お参りの際は、各宗派の念仏・真言・お題目を唱えます。例えば、浄土宗や浄土真宗の場合は「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」、真言宗は「南無大師遍照金剛(なむだいしへんじょうこんごう)」、日蓮宗は「南無妙法蓮華経(なむみょうほうれんげきょう)」などです。
また、寺院でのお賽銭は、欲を捨て、他者に施す「布施(ふせ)」としての意味があります。
Q5. 神社にペットを連れてお参りすることはできますか。
A. 多くの神社で、ペットを連れてのお参りは許可されていません。
神道では、四本足の動物は「不浄」と考えられ、神域への立ち入りは好ましくないとされています。
しかし、近年ではペット連れが可能な神社も増えてきていますので、事前にHPなどの情報を調べておくとよいでしょう。