ご葬儀まで 通夜の前に決めること
菩提寺があれば連絡する
喪主と遺族の代表(1人〜数名)が菩提寺に出向き依頼するのが礼にかなっていますが、できない場合は電話連絡をします。
遠方から来ていただく場合は宿泊が必要かどうか確認し、当日はご住職のために宿泊場所を確保しておくほか、着替えや休憩のための部屋も用意しましょう。
戒名について打ち合わせをする
戒名は宗派によってつけ方が違うので、寺院ならどこに依頼してもいいというものではありません。菩提寺に埋葬するときは必ず菩提寺からいただきます。菩提寺が遠くて、お葬式を依頼することができないときは、戒名だけFAXで送ってもらうこともできます。
菩提寺と同じ宗派の近所の寺院にお葬式を依頼するときにも、菩提寺との関係を継続させるのであれば、まず菩提寺に相談しましょう。戒名は菩提寺から授かり、近所の寺院に葬儀の導師を依頼することもできます。
葬儀の日程・場所の決定
日程については、死亡後24時間たってから火葬するというほかはとくに決まりはありません。親戚が遠くに住んでいて、到着までお葬式を延ばしたいときは日程を遅くしてもかまいません。
ご住職などの宗教者の都合と火葬場の都合を確認した後、葬儀社と相談して最終的に日時と場所を決めます。
火葬場はとくに都市部では時間帯によっては混雑することが予想されるので、急いで日時を確認して予約する必要があります。
友引の日はたいていの火葬場が休みになります。
葬儀の形態について家族・親族で話し合う
故人様の人柄や生き方をどのようにお葬式に反映させるか、お葬式に来ていただく人達が一番故人様を偲べるのはどのようなお葬式かということが大切です。
故人様の性格や信条、故人様が大切にしていたもの、趣味などから考えるのもよいでしょう。
葬儀社と通夜、葬式の詳細を打ち合わせる
打ち合わせは、後でトラブルを避けるため冷静に第三者を交えて行いましょう。
どのようなお葬式をしたいか希望を改めて伝え、お葬式の日程や内容、仕事の分担を話し合います。
費用については必ず見積書を掲示してもらい、見積金額に何が含まれ、そのほかに別途費用としてどういう費用がかかるのか再度きちんと確認しましょう。
喪主の決定
喪主とは遺族の代表者です。
生前、故人様が指名していればどなたがなってもかまいません。
指名がなかった場合は家族で協議しますが、故人様と縁が深く、葬儀後も故人様を供養できる人が喪主となるのが最も自然でしょう。
ただし未成年者や高齢の方は避けるのが普通です。結婚して姓が変わっても、実の娘なら喪主になることができます。
世話役と諸係を決める
喪主や遺族は弔問客やご住職への対応に忙しく、また悲しみの中にいるので、葬儀のすべてを取り仕切るのは実際には困難です。そこで葬儀全般 を管理する世話役が必要になります。
世話役はふつう、親戚や知人、近所の人や町内会の役員などに頼みます。
葬儀運営の中心的な役ですから、喪家の事情に通じた人、経験豊かで気配り・心配りのできる人にお願いします。葬儀社の人が務めることもあります。
ほかに受付、会計、会場整理、進行、接待、駐車場案内などの諸係も必要です。
香典・現金を扱う受付や会計は、信頼のおける方にお願いしましょう。
ただし身内の方が受付にいると、その場でお悔やみの言葉を述べることになり、受付の流れが止まるので避けた方がよいでしょう。
通夜後に宿泊する人数を確認する
通夜当日に、式場で仮眠・宿泊するのが誰か、またその人数を確認しておきます。
布団の手配もありますので、通夜開式前に葬儀社に人数を伝えましょう。
(式場によって、仮眠・宿泊ができない、逆に仮眠・宿泊しなければならない場合もございます。)
遺族・親族の席次を決める
式場の作りや弔問者の人数に応じて席次のパターンは色々ありますが、故人様に近い場所で、焼香する人に最も挨拶がしやすい場所に喪主は座りましょう。
供物・供花の配置を決める
祭壇に近く、高いところが上座です。
親戚や会社関係者両方から生花が届いているときは縁の深い順に並べ、上下関係にこだわらなくてよく、生花は先着順に並べてかまいません。
最近では問題が生じないようにと生花に名札をつけず、式場入り口などに芳名板にアイウエオ順で送った人の名を一括して掲示する方法がとられることもあります。
ご葬儀まで 葬儀・告別式の前に決めること
弔辞の依頼、弔電を選ぶ
弔辞は、故人様と特に親しかった人を選んで依頼しますが、最近では社葬以外の一般葬で読まれることは非常に少なくなってきました。
弔辞を依頼する場合、友人代表、(故人が生前勤めていた)会社代表、(故人が生前関連していた)業界代表などが代表的な依頼先です。
弔電は、数が多い場合は故人様の会社関係の人から代表して数通を選び、他はご芳名のみをご紹介することが多いようです。
精進落としの数の確定
精進落としの最終的な数量は通夜振舞い後に葬儀社に伝えましょう。
その際に、故人様の陰膳もご準備する場合は、一つ追加してお願いします。
また、お寺様が召し上げるかを確認し、席に着かない場合は「御膳料」を別途お包みします。
ご葬儀まで ご家族・ご親族で準備すること
供花・供物の飾り方や花環を並べる順序は事前に葬儀社と相談し、祭壇の設営や外回りの準備など後は葬儀社に任せます。
遺影写真を選ぶ
遺影写真はお葬式後も家に飾り、故人様を偲ぶよすがになるものです。
ご家族が気に入った故人様らしい表情のものを選ぶようにしましょう。
1枚にしぼれなければ、焼香台の横に別の写真をおいてもかまいません。
選んだもの全てをメモリアルコーナーに飾ってもよいでしょう。
手元必要資金の準備
かつては当日の現金支払いがほとんどでしたが、多額の現金を持ち歩くことの問題もあり、支払いについては1週間後、1ヵ月後など期日を指定し、支払方法を確認することが多くなっています。
詳細の打ち合わせ時に当日必要な手元必要資金の内容の説明がありますので、準備しましょう。
故人の旅立ちの衣服を準備する
仏式では故人様に経帷子(きょうかたびら)と呼ばれる「死装束」をつけます。
生前好んで身に着けていた衣服を準備されることも多いようです。
ご遺族の服装
喪主と遺族は正式喪服を着用し、リボンや喪章を付けます。
未成年者や学生は、略式喪服か学生服で大丈夫です。
女性は結婚指輪以外のアクセサリーは外し(真珠の一連ネックレスはOK)、アイシャドーやマニキュアも避け薄化粧を心がけます。
もし喪服がないときは、葬儀社に相談して貸衣装を利用しますが、和装の場合は必ず家紋の確認に注意しましょう。
Q1.葬儀の後に回転灯籠(提灯)を飾る場合がありますが、お盆の提灯とは種類が異なるのでしょうか?またその場合、回転する方向によって区別されるのでしょうか?
葬儀の後、棺の前そばに電気式の回転灯籠(提灯)を飾る場合がありますが、葬儀用とお盆用とで種類が異なるのでしょうか?また、その場合、回る方向性などによって区別されるのでしょうか?
A. 葬儀の後に飾る提灯は、お盆用の提灯とは意味合いがことなるため、一般的には区別して使用する場合が多いです。
また、特に回り方の方向に意味や決まりはなく、提灯によっては回転しない仕様のものもございます。
地域によっては、 葬儀の後の四十九日までの期間に提灯を飾る場合がありますが、これは故人が安らかに成仏することを願って飾るもので、ご先祖や故人の霊を迎え供養するために飾る盆提灯とは意味合いがことなるため、一般的には区別して使用する場合が多いです。
また、特に回り方の方向に意味や決まりはなく、提灯によっては回転しない仕様のものもございます。
Q2.葬儀にどれくらいの方が参列いただけるのか予想がつかない場合、どうしたらよいでしょうか?
父の葬儀を営むにあたり、どれくらいの方に参列者いただけるか全く予想がつきません。恥ずかしながら父の交友関係をあまり知らず今更ながら困っているのですが、どうしたらよいでしょうか?
A.故人様のご交友関係などは、葬儀会社様側がお話を伺いながらサポートくださると思いますので、まずは葬儀会社様へご相談されることをおすすめします。
故人様のご交友関係などは、一般的にいただいていた年賀状の枚数や、携帯電話のメモリ件数、または喪主様やご家族の取り巻く環境などから人数の予測をいたします。ただし、こうした予測は、葬儀会社様側がお話を伺いながらサポートくださると思いますので、まずは葬儀会社様へご相談されることをおすすめします。