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仏壇用座布団とは?色や柄に決まりはある?置き方・マナー・購入場所も解説

仏壇用座布団とは?色や柄に決まりはある?置き方・マナー・購入場所も解説

お仏壇用の座布団には、どのような特徴や決まりがあるのでしょうか。このページでは、仏壇用座布団の必要性や普通の座布団との違い、色や柄の選び方など、仏壇用座布団に関する基本を解説します。
また、座布団の正しい置き方座り方マナーお手入れ・保管方法購入可能な場所についても触れています。

お仏壇用の座布団って?普通の座布団とは何が違うの?

座布団に座って読経する住職

床置きタイプのお仏壇の場合、お仏壇の前で座布団に座ってお参りする形が一般的ですが、「お仏壇用の座布団って普通の座布団と何が違うの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか?
ここでは、仏壇用座布団とはどのようなものなのか、普通の座布団との違いを含めて、基本を解説します。

仏壇用座布団とは・必要性

お仏壇の前に敷かれた座布団

仏壇用座布団は、「御前(おまえ)座布団」や「導師(どうし)座布団」、「仏前(ぶつぜん)座布団」などとも呼ばれる、お仏壇の前での使用を目的とした座布団です。
もともと座布団は立場の高い人が使用するもので、敬意を示すための道具として使われてきたことから、仏壇用座布団にもご先祖様を敬う心やもてなしの意味が込められています。

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お仏壇で使用する座布団に絶対的な決まりはありませんので、普段使いの座布団を使用いただいても問題はございません。
一方で、法事で住職を招くなど際には、仏壇用座布団を用意することでより丁寧なおもてなしができるとともに、ご先祖様への感謝の気持ちを表すことにも繋がるため、可能であればご用意いただくと良いでしょう。

普通の座布団と仏壇用座布団は何が違うの?

普通の座布団と仏壇用座布団は、サイズ・厚み・デザインの3点に違いが見られます。

座布団のサイズ

仏壇用座布団は通常の座布団よりも大きく、60〜70cm四方のサイズ感が一般的です。
これは、和装や袈裟を身に着けた住職が座った際に、十分なスペースを確保できるように配慮されているためです。

座布団の厚み

仏壇用座布団は、長時間の読経でも疲れにくいように厚めに作られており、柔らかく高品質な中綿が使用されています。

デザイン

仏壇用座布団は、金襴(きんらん)や紫色などの色が多く、唐草模様などの仏教に由来する柄が用いられています。
※仏壇用座布団の詳しいデザインについては、次の項目で詳しく解説いたします。

座布団の色や柄に決まりはある?夏用や宗派用はある?

和室に敷かれた座布団

お仏壇用の座布団は、普通の座布団とは異なり、伝統や格式に合わせたデザインが特徴です。
この項目では、仏壇用座布団の色や柄を画像付きで解説します。座布団選びのご参考になさってください。

仏壇用座布団の色

仏壇用座布団は、一般的に金襴(きんらん)、緋色(ひいろ)、紫色などの色が使用されています。
※緋色(ひいろ)…濃い赤色のこと。
金襴は金糸を織り込んだ豪華な織物で、仏教の荘厳さやご先祖様への敬意を象徴するものとして、寺院や仏具に広く用いられています。また、緋色や紫色は仏教において高貴な色とされており、住職が使用する座布団としても最適と言えます。

仏壇用座布団の柄

金襴菊唐草模様

仏壇用座布団として最も一般的な柄(模様)は「唐草模様」です。
唐草とは、蔓(つる)を持った植物のことです。蔓が絡み合って伸びていく様子から、一族の繁栄や長寿を意味する、縁起の良い文様といわれています。

他にも、菊、蓮の花、牡丹、鳳凰、龍など仏教に由来する柄も使われています。

※画像の模様は、紫地に菊の花と唐草模様が金襴で描かれた、「金襴菊唐草」です。

仏壇用座布団の房

座布団に付いている房

座布団には、四隅に房(ふさ)が付いているデザインが一般的です。

房には、邪気を払う効果があるとされており、仏教において神聖な結界を作る役割も果たしています。
日本の伝統的な神事や仏具にも多く見られる装飾です。

仏壇用座布団のデザインに関してよくある質問

Q1.宗派によって座布団の色や柄に違いはあるの?

A.仏壇用座布団は、基本的にどのデザインであっても宗派を問わず使用いただけますが、もし迷った際は定番の唐草模様をお選びいただくと安心です。

ただし、宗派やお寺の考えによっては色や柄にこだわりがある場合もありますので、もしご不安な場合は菩提寺にご相談いただくと良いでしょう。

Q2.夏用の座布団ってあるの?

A.一年中同じ座布団をご使用いただいても問題ありませんが、通気性が良い素材で作られた夏用の座布団もございます。

夏用座布団は、通気性が良く涼しげなイグサや麻などの素材を使用し、従来の仏壇用座布団よりも薄めに作られています。夏場の暑い時期にご使用いただくと良いでしょう。

和室に敷かれた夏用のござ座布団

当社では、夏用の仏壇用座布団もご用意しております。袋織という特殊なイグサの織り方を採用した座布団では、一般的な紋織に比べて縦糸の本数が多く、より細やかで上品な柄に仕上がっております。
格式を保ちながらも、夏の季節感を取り入れた快適な空間を作るのに最適です。

夏用の仏壇用座布団の商品ページはこちら>>

Q3.自宅用・来客用の座布団にも決まりはあるの?

A.特段の決まりはありませんが、華美になりすぎない、落ち着いた色合いを選ぶのが適切です。

法事で参列者用に座布団を用意する場合には、紫や紺、えんじ色など、厳かな雰囲気に合う色がよく選ばれます。
普段のお参り用としても、控えめで品のあるデザインを選ぶことで、場にふさわしい印象を保てるでしょう。

もし足腰や膝が悪く正座が難しい場合には、身体に負担をかけずに座ることができる、お参り用の椅子もおすすめです。
コンパクトに折りたためるタイプもあり、持ち運びにも便利です。

お仏壇のお参り用椅子の商品ページはこちら>>

【図説あり】座布団の置き方(向き・表裏)

お仏壇と盆棚の前に置かれた座布団

普段何気なく使用しがちな座布団ですが、実は座布団の置き方にはいくつかの決まりがあります。
この項目では、座布団を置く向きや表裏といった基本的な置き方を、画像付きで詳しく解説します。さらに、フローリングの部屋でも座布団を敷いて良いのか座布団を常に置いたままにしておいても問題ないのかといった、よくある質問にもお答えします。
正しい置き方を意識することで、住職やご先祖様に対する敬意をより深く表すことができます。

座布団を置く向き

座布団を置く向きの図説

座布団の縁には、一辺だけ縫い目のない辺がありますので、縫い目がない辺をお仏壇側に向け、座る人の背中側に縫い目が来るように置きます。
もし仏壇用座布団にカバーを付けている場合には、ファスナーが付いている辺を座る人の背中側に向けて置くようにしましょう。

座布団の表裏に決まりはある?

座布団を置く向きの図説

仏壇用座布団には表裏があります。
座布団の中央部分に房(ふさ)が付いている方が表面、房を固定するための結び目がある面が裏面です。
もし表裏ともに房が付いている場合には、側面から見て、生地が上からかぶさっている方が上になります。

座布団の置き方に関してよくある質問

Q1.フローリングの部屋にお仏壇を置いている場合は、座布団を直接床に敷いていいの?

A.フローリングに直接座布団を置いていただいても、問題はありません。

ただし、もし気になるようであれば、フローリングにラグやカーペットを敷き、その上に座布団を置いていただくと安心です。

Q2.仏壇用座布団は、常に置いたままにしておいても問題ないの?

A.常に置いたままにしても問題はありませんが、定期的にお手入れを行いましょう。

絶対的な決まりはありませんが、法事や来客時に美しい状態で使えるよう、定期的に座布団のお手入れを行い、清潔に保つことが大切です。
座布団のお手入れ方法について、詳しくは <こちら>の項目をご参照ください。

座布団の正しい座り方・基本マナー

座布団に正座している和服の女性

座布団を使用する際には、座る手順や立つ手順に一定の作法があります。この項目では、座布団の正しい座り方を分かりやすく解説します。また、座布団を使用する際に気を付けたい4つの基本マナーについてもご紹介します。
しっかりと礼儀を守ることで、仏様やご先祖様に対する敬意を丁寧に表すことができるでしょう。

座布団の座り方

座布団を使用する際には、正しい座り方や立ち方の手順を守ることが大切です。以下に、法事や他家へのお参りなどで座布団を使用する際に知っておきたい、基本的なマナーを解説いたします。

座布団に座る手順

  1. 座布団の位置に移動
    座布団の前に移動し、周囲の方々に一礼します。
  2. 座布団の下座に立つ
    座布団の左斜め後ろ(下座)に立ちます。
  3. 膝をついて座布団の上に乗る
    両膝を座布団の端に乗せ、体を支えるために軽く握った手を畳につきます。
  4. 膝を中央まで進める
    片膝ずつゆっくりと座布団の中央までにじり進み、正座の姿勢を取ります。

座布団から立つ手順

  1. 正座の姿勢から膝を浮かせる
    膝を軽く浮かせ、つま先を立てます。
  2. 片膝ずつ座布団から降りる
    片膝ずつ慎重に座布団から降ります。
  3. 座布団の下座で一礼
    下座の位置で正座し、周囲に一礼してから立ち上がります。
  4. 元の位置に戻る
    静かに立ち上がり、元の席へ戻ります。

座布団を使用する際の基本マナー

お仏壇のお参りで座布団を使用する際に気を付けたい基本マナーを、以下に4点ご紹介いたします。
仏様やご先祖様に対して失礼のないよう、マナーを守って丁寧なお参りを心がけましょう。

①毎日のお参りでは、普通の座布団を使用する

普段お仏壇にお参りする際は、住職用の仏壇用座布団(導師座布団)は使用せず、日常使いの座布団を使用するようにしましょう。
逆に、法事や住職を招く際には、基本的には普段使いの座布団ではなく、専用の座布団をご用意いただくのが丁寧な形とされています。

②座布団に座ったままの状態で挨拶をしない

座布団に座ったままの状態で挨拶をするのは失礼にあたるとされています。会釈程度ならば問題ない場合もありますが、基本的には、座布団の横または後ろに正座して挨拶するようにしましょう。

③座布団の上に立ったり足を乗せたりしない

座布団の上に立つことも失礼にあたります。座布団に座る際や立つ際も膝を使って移動し、座布団の上に直接足を乗せないよう注意しましょう。

④座布団の位置は動かさない

座布団は、お招きいただいた方のおもてなしの気持ちを表すものでもあり、招待者以外が位置を変更することはマナー違反とされています。
座布団が座る位置と少しずれている場合でも、最初に置かれた位置から動かさず、元の場所でそのまま使用するようにしましょう。

座布団のお手入れ・保管方法

壁に掛けられた掃除用具

重厚な作りの仏壇用座布団は、適切なお手入れを行うことで、綺麗な状態を長く保つことができます。この項目では、座布団のお手入れ方法と、その保管方法を具体的に解説します。

座布団のお手入れは天日干しが基本

座布団は湿気が大敵ですので、使用後や長期間保管前には天日干しを行うと良いでしょう。

■座布団を天日干しする際の3つのポイント

  1. 湿気を防ぐため、使用後や長期間保管する前には、片面ずつ天日干しを行います。午前11時頃から、片面2時間程度を目安に干すと良いでしょう。
  2. 赤系統の座布団は色落ちしやすいため、直射日光を避け、日陰干しがおすすめです。
  3. 干す際は平らな場所に置き、洗濯ばさみなどで吊り下げることは避けてください。吊り下げると中綿が偏り、弾力が損なわれる恐れがあります。

使用後の保管方法

座布団を保管する際も、適切な方法で保管することで、湿気やカビを防いで長持ちさせることができます。

■座布団を保管する際の3つのポイント

  1. 必ず湿気を取り除いてからしまうようにしましょう。そのまま収納すると、カビや染みが発生する恐れがあります。
  2. 保管場所は、湿気の少ない押し入れやクローゼットを選び、防虫剤や除湿剤を併用すると良いでしょう。また、押し入れの中にスノコを敷くなどして、通気性を確保するのもおすすめです。
  3. 圧縮袋を使用すると座布団の弾力が失われる恐れがありますので、布団圧縮袋の使用は避けるようにしましょう。

お手入れに不安がある場合や、正絹のように高価な座布団の場合には、クリーニング店にお手入れを依頼するのもおすすめです。

仏壇用座布団はどこで買える?レンタルは可能?

お仏壇のはせがわの店舗外観イメージ

仏壇用座布団を用意する際に、「実際にどこで購入できるの?」と悩む方も多いのではないでしょうか。
最後に、仏壇用座布団を購入できる実店舗・オンラインショップをそれぞれご紹介します。また、レンタルが可能かどうかについても詳しく解説しています。

仏壇用座布団を購入できる場所

仏壇用座布団は、以下のような場所でご購入いただけます。仏壇用座布団を購入する際は、使用する場面に合わせて色や柄を選び、納期や価格を事前に確認しておくとスムーズです。

仏壇仏具店

お仏壇やお仏具を専門に扱う店舗では、専用の仏壇用座布団が購入できます。
仏壇仏具店の場合は、実際に相談しながら、ご自宅にあるお仏壇に合った座布団をご提案いただけるので安心です。

夏用の仏壇用座布団2つと通年用の仏壇用座布団2つ

はせがわでも、仏壇用座布団を各種お取り扱いしております。
実店舗・オンラインショップのどちらでもご購入いただけます。

※実店舗の場合は、店舗によって在庫状況が異なる場合がございます。
まずはお近くのはせがわまでお問い合わせください。

お近くのはせがわ店舗を探す>>
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布団専門店やホームセンター

布団専門店や、一般的なホームセンターなどでも、仏壇用の座布団が販売されている場合があります。
取り扱いの有無はお店によるため、事前にお問い合わせいただくと安心です。

オンラインショップ

インターネット通販でも購入が可能です。仏具を専門に取り扱うオンラインショップでは、多様な商品を取り揃えている傾向にあります。

仏壇用座布団の相場は?

仏壇用座布団の価格は、素材やデザインによって幅がありますが、一般的な既製品は5,000円~15,000円程度、高級素材を使用したものやオーダーメイド品は15,000円以上が相場とされています。
座布団を検討される際は、価格だけでなく、座り心地や耐久性も考慮してお選びいただくと安心です。

仏壇用座布団のレンタルは可能なの?

法事やお盆など、一時的に大量の座布団が必要な場合、業者によるレンタルサービスの利用も可能です。仏壇用座布団を1枚から借りられる業者も多く、料金は1枚あたり数百円から数千円程度が一般的です。
保管場所に困る方や、一度きりの利用を想定している方におすすめです。事前にお住まいの地域で利用可能な業者を調べておくとスムーズです。