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神具などお供え物はどう飾る?神棚の祀り方(配置)について解説

神具などお供え物はどう飾る?神棚の祀り方(配置)について解説

神棚には、米・塩・水・酒などの食べ物をお供えし、神鏡などの神具を飾ります。
このページでは、神棚を初めてお祀りする方に向けて、お供えに必要なものや具体的な飾り方(配置)、交換タイミングや処分方法などの基礎知識を、画像付きで解説します。また、神棚の簡易的なお飾り方法についても触れています。

神棚って何?どこに置けばいいの?

棚板に祀られた伝統的な神棚

神棚は、家の中の小さな「神社」とも呼ばれ、家庭内で神道の神様をお祀りするための場、家内安全や商売繁盛を祈願する場のことです。「神宮大麻(じんぐうたいま)」と呼ばれる伊勢神宮のお札が全国に頒布された江戸時代頃に、お札を納める場所として神棚が生まれたと伝えられています。
神棚にはお札や神鏡を祀り、お米やお酒などをお供えして日々生かされていることへの感謝を伝えます。

神棚はどこに置く?

神棚の置く方角や部屋に明確な決まりはありませんので、お参りしやすい部屋に置いていただき問題ございません。リビングなどのご家族が集まりやすい部屋がおすすめです。
もし可能であれば、目線よりも高い位置・落ち着いた場所にしましょう。方角を気にされる場合には、神棚が東向きまたは南向きになるようにするとよいでしょう。

■神棚を置く向き(方角)について詳しくはこちら

神棚の方角記事のサムネイル

神棚の方角に決まりはある?

神棚の置く向き(方角)や、神社でいただいたお神札(おふだ)の置き方について解説します。日々のお参りの仕方についても触れています。

【画像付き】神棚の飾り方は?簡易的な方法も解説

お供え物が飾られた神棚

神棚のお供えは並べ方が決められており、お米に関するものを神棚の近くに置く形が基本ですが、神棚のサイズやデザインによって置き方が変わるとこともあります。また、小さな神棚でお祀りする場合には、省略して簡易的なお供えのみを行う場合もあります。
この項目では、神棚の基本的な飾り方を中心に、簡易的なお飾り方法も解説いたします。

神棚自体の飾り方

神棚自体の飾り方(図説)

神棚には、「米・塩・水」の3つをメインに、お酒、榊、季節の産物などもお供えします。棚板の上にはしめ縄を飾り、お宮の手前には神鏡(しんきょう)真榊(まさかき)火立を置きます。

神棚の基本的なお供え配置

神棚の基本的なお供え配置(図説)

神棚のお供え物は、前後2列で並べる場合と、横1列に並べる場合の2パターンがあります。
お供え物は重要度の高い順に並べるのが基本です。米を最も重要なものとして神棚の中心(=神様に最も近い場所)に置き、その後に酒、塩、水の順でお供えします。榊をお供えするタイミングに特に決まりはないため、最初か最後にお供えすると良いでしょう。

神棚の簡易的なお供え配置

神棚の簡易的な飾り方(図説)

もし神棚が小さく置くスペースに限りがある場合には、最も重要なお供え物である「米・水・塩」の3つに絞ってお供えしても構いません。
簡易的なお供えの場合にも、横1列または前後2列でのお飾りが可能です。

壁掛け神棚

置くスペースに限りがあるという方には、省スペースでお飾りできる壁掛けタイプの神棚や、神棚を置かずにお札だけをシンプルにお飾りできるお札立てもおすすめです。

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初めてのご用意には、一式揃った神具セットがおすすめ

神具セット付神棚

これから神棚を一式用意する場合には、必要なお道具一式と神棚がセットになった商品もおすすめです。
商品が届き次第、すぐにお祀りすることができます。

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神棚に飾るお供え物・神具を紹介

神前にお供えをする神官

神棚には、「神具(しんぐ)」と呼ばれる専用の器を使用し、米・塩・水を中心に、お酒や榊などもお供えします。
この項目では、神棚に飾るお供え物と神具について、種類と意味を解説いたします。

神棚に飾るお供えと神具の種類

日々のお供え物としては、「米・塩・水」の3品が基本です。この3つは「日供(にちぐ)」と呼ばれ、古くから貴重な食品とされていたものを神様にお供えします。
神社でも毎朝「日供祭(にっくさい)」として神前にお供えされています。

日頃からお見守りいただいている神様に感謝の気持ちをお伝えするためにも、なるべく毎日欠かさずお供えするようにしましょう。
以下に、神棚に飾るお供え物と使用する神具について、種類と意味を具体的に解説します。

神棚へのお供えは「神饌(しんせん) 」と呼ばれ、神様のお食事としての意味合いがあります。
かつては更に細かく、調理しない生のものである「生饌(せいせん)」、魚・鳥などを用いない精進ものである「素饌(そせん)」、火を加えて料理したものである「熟饌(じゅくせん)」という表現もされていました。

神棚には、生米または洗米をお供えします。使用するお米は、お赤飯や炊き込みご飯でも問題ありませんが、その場合はお肉(牛や豚など四つ足の動物)を入れないように気を付けましょう。
お供え物の中でも、お米(稲)は神様からの授かりものであるとの考えから、お米は最も重要なものとされており、神社でも「新嘗祭(かんなめさい)」と呼ばれる恵みに感謝する年中行事(お祭り)が実施されています。

神棚にお供えする塩は、あら塩がおすすめです。お塩には清めの意味もあり、玄関・水回り・表鬼門(北北東)や裏鬼門(南南西)にも盛り塩を置くことがあります。商売繁盛や運気上昇・厄除けの願いも込められています。

洗米皿(せんまいざら)

洗米皿

神棚に米や塩をお供えする際は、「洗米皿(せんまいざら)」や「かわらけ」と呼ばれる、平たく丸い形をした専用のお皿を使用します。
塩については、円錐状または八角錐状に高く盛り上げた形(盛り塩)にしてお供えします。お米や塩の量に決まりはありませんので、適量を盛ってお供えしましょう。

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神棚には、朝最初の汲みたての水(初水)をお供えします。ガラスのコップを使用することもあります。
難しい場合は初水でなくとも問題ありません。ウォーターサーバーやミネラルウォーターの水を使用される方もいます。

水玉

水玉

神棚に水をお供えする際は、「水玉(みずたま)」と呼ばれる、背が低くぽってりとした雫のような形をした器を使用します。
水の量に決まりはありませんが、満杯ではなく容器の8分目ほどまで入れるとよいでしょう。

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神棚には、御神酒(おみき)もお供えします。お供えするお酒は、神道で「聖なる食物」とされる、お米から作られた日本酒がおすすめです。また、お正月やお祝い事がある際にもお供えします。

平次(へいじ)

平次

神棚にお酒(御神酒)をお供えする際には、「平次(へいじ)」と呼ばれる、ふたの付いた徳利のような形をした器を使用します。
酒の量に決まりはありませんが、満杯ではなく容器の8分目ほどまで入れるとよいでしょう。

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■水と酒をお供えする際には、容器の蓋は取るべき?

水を入れる水玉と、酒を入れる平次には、いずれも容器に蓋が付いています。結論、蓋の開け閉めについては絶対的な決まりはありませんので、どちらの形式でお供えいただいても問題ございません。
一説には、お正月などの特別な行事の際のみ蓋を取るという考えや、お参りの時に蓋を取り、終わったら閉めるという考えもあります。もし蓋を取る場合には、脇に置く形で飾りましょう。

榊(さかき)

神棚には、食べ物以外に榊もお供えします。神道においては、榊など葉の先が尖った植物が「神様の依り代になる(神様の力が宿る)」と考えられており、また、四季を通じて豊かな緑の葉が茂ることから、尽きることのない神様の恩恵を表しているともいわれています。
現代において神棚に榊をお供えするのも、神様の力を宿し、その恩恵に感謝するためと考えられています。
※地方によっては、榊の代わりにほかの常緑樹をお供えする場合もあります。

榊立(さかきたて)

榊立

神棚に榊をお供えする際には、「榊立(さかきたて)」と呼ばれる、榊用の花瓶を使用します。
水を入れた榊立に榊を挿し、神棚の両端に1対になるようにお供えします。榊立に挿す榊の本数は、基本的には1本ずつで問題ありませんが、地域によっては2本以上使う場合もあります。
榊が紐で束ねられている場合は、見た目がきれいになるよう整えられているため、ほどかずにそのまま飾ると見栄えよく飾れます。

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■神棚の榊について詳しくはこちら

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神棚の榊はどう飾る?飾り方・交換方法

榊の飾り方や交換方法、処分方法をはじめとする扱い方のほか、造花の使用はいけないのかといった作法・タブーに至るまで、榊に関する疑問全般に詳しくお答えします。

火(ローソクや灯籠)

神棚への火のお供えは、暗闇や心を明るくする意味合いがあります。「火立」「かがり火立」「灯篭」「灯明台」などもありますが、同じ意味のものです。
お参り前に火をつけ、お参り後に忘れずに消しましょう。

火立(ひたて)

火立

ローソクを使用して神棚に火をお供えする際には、火立を使用します。
安全性の観点から、背の低いローソクや火立の使用や、電子タイプの灯籠の使用もおすすめです。

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季節の野菜・果物

お正月(元日)などの特別なタイミングでは、日々のお供えとあわせて、鏡餅(正月飾り)や季節の野菜・果物、尾頭付きの魚などもお供えします。

■神棚の正月飾りについて詳しくはこちら

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神棚の正月飾りとは?いつまで飾る?

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三宝(さんぽう)

三宝

神棚に食べ物をお供えする際は、「三宝(さんぽう)」と呼ばれるお供え台を使用します。三宝は、「折敷(おしき)」というお盆の下に胴(台)がついた形で、胴に三方向の穴が開いていることからその名が付いています。この穴は宝珠の形を模しており、正方形タイプや横長タイプ、八足台など様々な種類があります。
三宝を置く際は、折敷の継ぎ目(へそ)と胴の穴がない方を神様に向けて配置します。

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スペースに余裕があれば、お供え物(米・塩・水・酒)や正月の鏡餅、季節の野菜や果物なども三宝に置くと丁寧です。

■懐紙(かいし) の折り方

懐紙の折り方

三宝にお供え物を載せる際は、下に「懐紙(かいし)」と呼ばれる紙を敷きます。懐紙は中折れ紙とも呼ばれ、半紙や奉書紙を使用しますが、用意が難しい場合はコピー用紙でも代用可能です。
半紙を半分に折り、手前側を上に、さらに右側が上になるように折ります。折り目が平行になる面を神棚側に向けて敷くのが基本的な形です。

神棚にお供えしていけないものはある?

神道では「不殺生(ふせっしょう)」の考えから、牛や豚などの四つ足動物の肉が入った食べ物を神棚にお供えするのは、基本的に避けるべきとされています。また、ご利益を願って宝くじや預金通帳を置くこともタブーと考えられています。
神棚は願掛けをする場所ではなく、神様をお祀りして感謝を伝える場ですので、祭祀と関係のないものは基本的に置かないようにしましょう。

神鏡(しんきょう)

神鏡

三種の神器の1つである「八咫鏡(やたのかがみ)」の模型であり、神様の依り代(よりしろ)になるとされています。お参りする際に映った自分の姿を振り返り、真心を神様に見ていただくという意味もあります。
一般的に神棚の正面に置きます。神社でも本殿の奥にお祀りされています。

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■三種の神器とは?

  • …八咫の鏡(やたのかがみ)…天照大神(あまてらすおおみかみ)のご神体とされる。
  • …草薙の剣(くさなぎのつるぎ)…雨叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)ともいう。八岐大蛇(やまたのおろち)を退治した際に大蛇の尾から出たとされる剣。
  • 勾玉…八坂瓊曲玉(やさかにのまがたま)…天照大神が天岩屋戸に隠れた際に、出てくることを祈るのに用いられた。

真榊(まさかき)

真榊

真榊は、五色(緑・黄・赤・白・青)の幟(のぼり)の先端に榊を立て、三種の神器(剣・鏡・勾玉)を飾ったものです。対になっており、左側に剣、右側に鏡と勾玉をかけて配置します。これは神様の領域を象徴するものです。
五色は陰陽五行説に基づき、木(緑)・火(赤)・土(黄)・金(白)・水(青)の天地万物を構成する要素を表しています。

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しめ縄・紙垂(しで)

紙垂が付いたしめ縄

しめ縄は、神様の領域(神聖な場所)を区別するためのものです。「御幣(ごへい)」または「紙垂(しで)」が4つ垂れ下がり、邪を祓い、無病息災や家内安全を願います。
東日本では、太い方(ない始め)を向かって右にすることが多いとされていますが、地域によって異なります。年末に神棚と同様、新しいものに取り替えるのが一般的です。

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■紙垂(しで) とは?

紙垂(しで)は、しめ縄などに垂らす特殊な断ち方をして折った紙のことです。古くは穢れを麻で祓い清めていましたが、後に楮(こうぞ)から作られた木綿(ゆう)や和紙が使われ、榊に付けて清浄の証とされました。現在では奉書、美濃紙、半紙などを用いて作られています。
紙垂は神様の力をあらわしたものという説や、稲が実る時期に稲妻が多いことから、豊作をもたらす稲妻・稲光をあらわしたものという説などがあります。

■神棚のしめ縄・紙垂について詳しくはこちら

神棚のしめ縄・紙垂とは記事のサムネイル

神棚のしめ縄・紙垂とは?

しめ縄の付け方や飾る期間、種類、交換・処分方法など、しめ縄の基本を解説いたします。しめ縄に付ける白い紙飾り(紙垂)や、お正月に飾るしめ飾りについても触れています。

神前幕(しんぜんまく)

神前幕

神前幕は、神様の領域(神聖な場所)を象徴する幕です。
無地や紋入りなどの種類がありますが、特に決まりはありません。ただし、稲荷紋入りのものは商売繁盛を願う際によく用いられます。

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お供え物のタイミングは?交換頻度・処分

カレンダーと目覚まし時計

神棚のお供え物は、基本的には朝にお供えし、夕方か夜に下げる形が一般的です。朝にお供えするのは、私たちの食事よりも先に神様に召し上がっていただこうという考えに基づいています。
また、交換する頻度は、お供え物の種類によって異なります。基本的には、毎日交換する必要があるお供えは「米・塩・水」の3つで、1日・15日・特別な日(お正月やお祭り)に交換するお供えは「酒・榊」の2つです。また年末にはしめ縄の交換も行います。

榊自体の交換頻度は月2回(1日・15日)が基本ですが、交換タイミング前でも枯れそうな場合には取りかえましょう。また、清潔を保つため、中の水は毎日取り替えるようにしましょう。

神棚のお供え物は処分してもいいの?

お供えのお下がりは「撤下神饌(てっかしんせん)」と呼ばれ、神様の神気が宿った縁起の良いものとされています。また、「神人共食(しんじんきょうしょく)」や「直会(なおらい)」の考えに基づき、神様と同じものをいただいて恩恵を分かち合う意味があります。
そのため、一度お供えした食べ物は、できる限り処分せずにいただくことが望ましいとされています。

お米は炊いて食べる、水や塩は浴槽に入れたり水まきに使うなどの形で活用可能です。
もし傷んでしまった場合には、白い紙に包んで可燃処分するか、庭や玄関先にまく形で処分すると良いでしょう。榊については、塩で清めて白紙に包み、可燃物として処分いただいて問題ありません。

お供えを毎日できない場合はどうしたらいい?

米・塩・水は基本的に毎日交換し、神棚には常に新しいものをお供えする形が理想的ですが、仕事などで家を空けることが多かったりすると、毎日交換することが難しい場合もあるかもしれません。
その際には、できれば傷みやすい水だけでも毎日交換するようにする、数日に1回・1週間に1回交換するなど、ご自身でルールを決めて行っていただいても問題はありません。できる範囲で、お供え物が古くなってしまわないようにお手入れするようにしましょう。

よくある質問 (Q&A)

FAQ

Q1. 神具には無地、文字(御神前)があるものどちらがいいですか?

文字の有無はどちらでも構いません。

もし追加で購入する場合は、他の神具と文字の有無を揃えることで統一感が生まれ、見栄えも良くなります。

Q2. 榊などの神具は対にしなければいけませんか?

なるべく対(2個)で飾るのが望ましいですが、スペースの都合で対のお飾りが難しい場合には、1つでも問題ありません。

Q3. お仏壇と同じように、神棚にもお線香のお供えは必要ですか?

お線香は仏様へのご飯(お供え)とされておりますので、神棚ではなくお仏壇で使用するのが一般的です。

神棚に関するご相談ははせがわへ

はせがわでは、神棚や神具、お供えに関するご相談も承っております。商品に関するご提案も可能ですので、どんなものを選んだらいいかお悩みの際には、ぜひお近くのはせがわ店舗までご相談ください。

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