神棚の「雲」ってなに?どんな意味があるの?
神棚の上に「雲」を貼ることは必須ではなく、貼らずに神棚をお祀りする方もいます。一般的には、以下の条件に該当する場合に「雲」を使用する形が一般的です。
■神棚に雲が必要になる条件
- 2階建ての家で1階に神棚を設置している場合
- マンションやビルなどの建物で、神棚の上の階に「人がいる」「人の往来がある」場合
「雲」の意味
神棚の上に2階・3階がある場合には、神棚をやむを得ず踏むことになり神様に対して畏れ多いと考えられています。そうした場合に「雲」を神棚に用意します。「神棚の上には雲しかありません」と示しているのです。
かつては平屋(1階建て)の建物が主流で、複数の階があることは滅多にありませんでした。時代とともに建物が変化し、発生した考え方になります。絶対に「雲」を用意しなければならない訳ではありません。またバチがあたるということもありません。より丁寧な作法の一つと考えるとよろしいでしょう。
神棚の雲には、「雲板」と「雲字」の2種類がある
神棚に取り付ける「雲」には、大きく分けて「雲板」と「雲字」の2種類があります。伝統的な神棚には棚板に取り付けるタイプの「雲板」がおすすめですが、コンパクトでおしゃれなデザインの神棚には、紙やシールタイプの「雲字」がおすすめです。
ここでは「雲板」と「雲字」の特徴や具体的な用意方法を詳しくご紹介します。
伝統的な神棚におすすめの「雲板」とは?
「雲板(くもいた)」は、神棚を載せる棚板の上部に取り付けるタイプの雲で、木材を使って雲の形を立体的に表現したものです。雲板を使用することで、神棚全体に一体感を持たせることができます。
棚板とセットになっているタイプや、単品購入できるタイプなどもあるため、神棚のサイズやデザインに合ったものを選ぶことが大切です。
雲板は、神社・仏壇仏具店・神具店・ホームセンターなどで購入可能です。
おしゃれな神棚にもおすすめの「雲字」とは?
「雲字(くもじ)」は、「雲」や「空」「天」などの文字を直接設置するタイプの雲です。
材質は木製・紙・シールなど様々で、神棚のデザインに合わせて選ぶことができます。
書体は筆で書いたような和風デザインが一般的ですが、モダンな神棚に合わせて、よりシンプルでスタイリッシュな書体を選ぶ方も増えています。
雲字の大きさに決まりはありませんので、神棚とのバランスを考慮しながら適切なサイズを選ぶと良いでしょう。
雲字は、手書きや印刷によって自作も可能なほか、神社・仏壇仏具店・神具店・ホームセンターなどでも購入可能です。
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雲のデザインをあしらった札立てもおすすめ
省スペースでの神棚設置を検討されている方には、雲のデザインがあしらわれた札立てもおすすめです。
雲のデザインと札立てが一体化しているため、コンパクトな設置が可能でありながら、雲をさりげなく飾ることができます。モダンな空間にも調和しやすいデザインが特徴です。
■使用する文字は「雲」「空」「天」のどれが良い?
文字の種類に決まりはありません。いずれも「神棚(神様)よりも上はない」ことを表現していますので、どの文字でもよろしいでしょう。ほかには「上」という文字もあります。一般的には「雲」が多く使用される傾向があります。
どうしても悩んだ際には、近くの神社や各都道府県にある神社庁へ相談するがよろしいでしょう。
用意方法 - 書く
筆を使用して書くことが一般的です。しかし書く道具に決まりはありませんし、筆に慣れてない方も多いでしょう。ボールペンや筆ペンなどでも問題はありません。丁寧に気持ちをこめて書きましょう。
紙は奉書紙や半紙が丁寧です。難しい場合はコピー用紙でもよろしいでしょう。
自分自身で書くことが大半ですが、文字(筆)の得意な人や神社の神主さんに依頼することもあります。神社にお願いする場合は、事前に対応しているのかを問い合わせるようにします。費用を提示されない、または不要とされた場合には感謝の気持ちをお賽銭箱におさめるとよろしいでしょう。
用意方法 - 印刷する
プリンターで印刷をして用意もできます。文字に自信がない場合にはきれいに作成ができるので有難いものです。文字は墨を連想する黒色で作成することが一般的です。
神棚よりも上に何もない、ことを示したいので印刷(プリントアウト)でも問題はありません。手書きや印刷で効果に違いがあることもありません。
神社によってはホームページにPDFが公開がされており、ダウンロードできることもあります。お参りしたりご縁がある神社で提供されているかネットで検索してみるのもよろしいでしょう。
用意方法 - 買う
雲字は販売もされています。実店舗やオンラインショップで、ほかの神具などを揃える際にあわせて購入するのもよろしいでしょう。
木彫や紙製などあり、書道家の先生が作成したものを販売していることもあります。
はせがわでも、神棚に付ける雲を各種お取り扱いしております。
また、ご自宅の神棚に合う商品のご提案や、実際の取り付け方法などのアドバイスも可能です。ぜひお気軽にご相談ください。
そのほかの雲
「棚板」や「雲字」が一般的ですが、写真や絵(画像)を貼ることで雲を表現する方もいます。
主にモダンな神棚や札立の場合が多いようです。素敵な空間を用意して、神様をお迎えしましょう。
どうやって設置する?雲の向き・貼り方・交換タイミング
雲の設置方法についてをここでは説明します。
明確な決まりはありませんので、困った際には参考にしてください。そのほかにも疑問ができた場合には、はせがわ で相談を無料でうけたまわります。
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向きに決まりはある?
神棚に雲を貼る際は、「神棚の上に何もない」ことを示すために、神棚(神様)から見て読める向きに貼ると良いでしょう。
別の向きに貼っても問題はありませんが、なるべく神棚の真上に位置するように天井に貼るようにしましょう。
貼り方に決まりはある?
販売している雲には、接着品がセットになっている場合もあります。事前にセットなのか、自分で購入が必要なのかを確認しましょう。
雲のつけやすさ、壁にできる方法を考慮して接着品を選びましょう。賃貸など壁に穴をあけられない場合は壁紙用の両面テープを使用する形が一般的です。
ほかにはセロハンテープ・粘着ガム・画びょうなどを使用するケースもあります。
交換のタイミングって?
傷みや汚れが気になったタイミングで交換するとよろしいでしょう。特に紙製の場合は変色などしやすいため、1年に一度など決めて交換をしましょう。
不要になった雲は、材質に沿って処分(ごみに出す)して問題ありません。気になる場合はお塩をふり清め、外から分かりにくいように包み処分します。
神社のお焚き上げ(どんと焼き)などに出すのもよろしいでしょう。
「どんど焼き」とは?
「どんど焼き」は、1月15日やその前後、節分などの時期に実施されています。松飾り・しめ縄・書初め・お守りなどを神社・地域の広場や畑に集め燃やすことをいいます。
正月飾りを目印にきていただいた年神様(としがみさま)を煙とともに見送る、縁起物を燃やして無病息災・家内安全・商売繁盛・五穀豊穣を願うなどの意味がこめられています。
地域によっては、「左義長(さぎちょう)」や「道祖神祭」「さえのかみ祭り」「鬼火焚き」「さいと焼き」「三九郎」など表現されています。
安全面から実施をしてないことも多くありますので、事前に確認をしましょう。年末年始などのタイミングでは多くの神社で古札回収を実施しています。そちらも回収の対象が決まっていることがありますので、注意しましょう。
■お焚き上げについて詳しくはこちら
お焚き上げの意味、依頼先と費用、対象品、タイミング、お焚き上げの代替法を詳しく解説しています。
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