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初七日法要とは?何をする?してはいけないこと・お布施や香典など解説

初七日法要とは?何をする?してはいけないこと・お布施や香典など解説

故人様が亡くなった日を1日目とし、7日目が「初七日」です。初七日は三途の川の渡り方が決まるため、重要な節目とされます。近年では葬儀と同日に実施される(繰り込み法要・繰り上げ法要)ことも増えています。初七日の数え方、すること、お布施や香典の書き方、香典返し、してはいけないこと、お供え、服装を解説します。

初七日とは?数え方・三途の川など理由を説明

初七日とは?数え方・三途の川など理由を説明

「初七日」は故人様が亡くなった日を1日目と数えた、7日目のことです。読み方は「しょなのか」「しょなぬか」になります。この7日目に実施される仏教的儀式を「初七日法要」といい、大切な節目の法要とされています。
地域によって名称が異なることがあり、沖縄ではハチナンカともよばれているようです。

初七日の数え方

命日を1日目として、7日目が初七日と計算することが一般的です。関西など一部の地域では命日の前日を1日目とし、初七日法要は命日から6日目に実施されることもあります。

初七日の目的|三途の川

初七日は、故人様が三途の川(さんずのかわ)に到着する頃とされています。故人様は生前の行いについて審判され、その結果によって三途の川の渡り方が決まります。流れの急な所・緩やかな所とあります。緩やかな所で渡れるように祈るため、遺族や親族をはじめ参列者や住職が読経やお焼香をします。

7日ごとに法要がある

亡くなると7日ごとに生前の行いを基準として審判を受け、49日目の最終審判で極楽浄土(ごくらくじょうど)にいけるかが決まるとされています。
そのため、審判のタイミングごと(7日ごと)に故人様が無事に極楽浄土に行けることを祈る追善供養(ついぜんくよう)が実施されています。審判をし、助けてくださるのが十王(じゅうおう)や十三仏(じゅうさんぶつ)とされており、法要では掛軸をお飾りします。

 49日までの法要名 命日から 十王・十三王
初七日(しょなのか) 7日目 秦広王・不動明王
二七日(ふたなのか) 14日目 初江王・釈迦如来
三七日(みなのか) 21日目 宗帝王・文殊菩薩
四七日(よなのか) 28日目 五官王・普賢菩薩
五七日(いつなのか) 35日目 閻魔王・地蔵菩薩
六七日(むなのか) 42日目 変成王・弥勒菩薩
七七日(なななのか・四十九日) 49日目 泰山王・薬師如来

十三仏(じゅうさんぶつ)

■追善供養(ついぜんくよう)とは?
故人様の冥福を祈って行う供養のことで、死者の苦しみを取り除くはたらきがあるとされます。
お仏壇・お墓への日々のお参りや、初七日や四十九日などの法要、お線香や読経なども追善供養にあたります。
※浄土真宗においては、逝去後すぐに阿弥陀如来(あみだみょらい)の力で成仏できるという「他力本願」の考えがあるため、追善供養は不要とされています。

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神道やキリスト教も初七日はある?

神道では、命日から10日ごとに霊祭(みたままつり)が実施されています。神葬祭の翌日から、翌日祭、十日祭、二十日祭、三十日祭、四十日際、五十日祭、百日祭、一年祭があります。

キリスト教では、カトリックとプロテスタントで名称が異なります。カトリックでは「追悼ミサ(追悼式)」、プロテスタントでは「記念集会(記念式)」が実施されています。死は悲しむものではなく、神のもとにかえるものと考えられているため、供養という目的よりも故人様を思い出す・自分にけじめをつける意味で式がされているようです。

法要の流れ|繰り込み法要・繰り上げ法要

法要の流れ|繰り込み法要・繰り上げ法要

正式な初七日法要では、自宅に住職を招いてお経をあげ、お焼香をします。ご遺骨・白木位牌・遺影・お供え・花などが飾られている後飾り祭壇の前で実施します。その後、会食として精進落としも行います。また、自宅ではなくお寺や葬儀会館などで実施をする場合もあります。開催場所については事前に家族や住職と相談をしましょう。

葬儀より時間もないタイミングになりますので、電話にて参列者への連絡をすることが多いようです。自宅で実施する場合は、焼香道具や座布団なども準備します。

お焼香と座布団

■初七日法要のよくある流れ
・参列者の着席・住職入場
・開始の挨拶
・読経・焼香
・住職の法話
・終了の挨拶
・会食(精進落とし)と挨拶・返礼品

■後飾り祭壇とは?
四十九法要まで自宅で故人様へ手をあわせる場としてつくられた祭壇です。2段または3段のものが多くあり、葬儀社での用意が一般的です。
四十九日までを「中陰(ちゅういん)」とよぶことから「中陰壇」ともよばれます。

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挨拶

法要では喪主より挨拶をするタイミングが複数あります。ここでは挨拶の例を紹介します。
葬儀と同日の場合には、葬儀社のスタッフが進行をしている場合が多くありますので事前に打ち合わせをしておきましょう。

■開始の挨拶例
「本日はお忙しい中お集まりいただきましてありがとうございます。これより〇〇(戒名)の初七日の法要を始めさせていただきます。〇〇寺の住職である〇〇様にお願いしております。それでは〇〇様お願いいたします。」

■終了・会食への誘導の挨拶例
「おかげさまで〇〇(戒名)の初七日を無事終えられました。ありがとうございます。ささやかではありますが、別会場にて食事の準備をしております。お時間が許す限り、ぜひおくつろぎください。」

■会食(開始)の挨拶例
「本日はありがとうございました。こうして〇〇を偲ぶ席にお付き合いいただき、本当に嬉しく思います。
懐かしい方々のお顔を見ることができ〇〇も喜んでいると思います。思い出話をしながら、冥福を祈りたいと思います。それでは、献杯とご唱和をお願いいたします。献杯。」

■会食(終了)の挨拶例
「本日はお忙しい中、お集まりいただきまして本当にありがとうございました。懐かしい話を聞けて、〇〇も喜んでいると思います。
これにて最後のご挨拶とさせていただきます。これからもご支援くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。ささやかですが、お手元にお礼の品を用意しております。お気をつけてお帰りください。」

葬儀と初七日を同日にする

近年では別日での開催ではなく、葬儀の日に一緒に初七日法要を実施されることが多くなっています。別日にするのか、葬儀同日にするのかは地域性などもありますので、親族や住職などと相談をして決めましょう。

葬儀と同日に初七日法要をする理由としては、次の2点があるとされます。

火葬場の空きがない…人口の多い場所(首都圏など)では葬儀まで時間がかかり、本来の初七日が過ぎてしまう場合がある
葬儀後すぐに集まるのが難しい…時間の調整が難しい、親族の住まいが遠方、高齢の親族がいるなど

繰り込み初七日(式中初七日)

葬儀に続き初七日を実施し、その後に火葬という流れになります。改めての場所移動の必要がなくスムーズな動きになります。一方で本来の初七日では火葬後(ご遺骨などの前)に法要を実施するものですので、地域性や住職と事前の確認をしておくとよろしいでしょう。



【法要の流れ】
・葬儀・告別式
初七日法要
・出棺
・火葬
・会食(精進落とし)

繰り上げ初七日(戻り初七日)

葬儀の後に火葬を実施し、また会場に戻るという流れになります。移動が多くなりますが、火葬後(ご遺骨などの前)に法要をするという本来の形に近いものになります。



【法要の流れ】
・葬儀・告別式
・出棺
・火葬
初七日法要
・会食(精進落とし)

お布施の金額・書き方・渡し方

お布施の金額・書き方・渡し方

初七日法要でもお布施を用意します。葬儀と同日に実施する場合は、葬儀のお布施としてお渡し、もしくは別途用意することもあります。住職にお布施の金額目安があるのかなど相談をするとよろしいでしょう。

金額

初七日のお布施としては3万円から5万円が相場目安になるようです。
地域性やお寺との付き合いなどによっても金額に違いがありますので、事前に確認しましょう。
お寺以外での実施の場合にはお車代を5千円から1万円程度、会食を辞退された場合はお食事代を5千円から1万程度お包みします。

書き方

書き方


「御布施」または「御経料」と上半分に記載します。下半分には施主のフルネームもしくは「〇〇家」を記載します。

文字が記載された封筒は仏壇仏具店・スーパー・文具店などでも販売されています。
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中袋の書き方


連絡先(住所や電話番号)と金額は裏面左下に記載します。
中袋がある場合は、中袋の表面に金額、裏面に住所や氏名などを書きましょう。

文字は、毛筆または筆ペンを使用し、通常の濃い黒色(濃墨)を使用します。お札は新札でも問題なく、向きは肖像画の方が封筒の正面・肖像が上側に来るように入れます。

不祝儀袋の包み方

不祝儀袋(ぶしゅうぎぶくろ)

渡し方

法要がはじまる前に渡します。タイミングが難しい場合は法要後に渡しましょう。事前に袱紗(ふくさ)にお布施を入れておき、袱紗などを台にして文字が先方に見えるようにして渡します。

袱紗の使い方

袱紗(ふくさ)

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袱紗(ふくさ)とは?

袱紗の意味、購入場所、包み方と渡し方、種類(形・色・柄)や選び方を解説。

香典の金額や書き方・香典返し

香典の金額や書き方・香典返し

「香典(こうでん)」はお金を持参されることが大半ですが、古くは文字の通りお香を供えていました。葬儀の縮小化もあり、香典をいらない、と辞退をされる場合もありますので注意しましょう。家族のみや同居家族の場合には香典を用意しないこともありますので、事前に確認しておきましょう。
初七日法要でも香典を準備しますが、近年では葬儀と同日での実施の場合には、初七日のみでは用意せず葬儀の際でお渡しされることもあります。

■香典について詳しくはこちら

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香典とは?金額相場やマナーを解説

香典の金額相場、香典袋の選び方、表書き、渡す方法などを解説。

初七日での香典の金額や書き方

香典の金額や書き方

お付き合いの程度などにより変わりますが、5千円から1万円程度が包まれているようです。

「御霊前」または「御香典」などの表書きを使用します。浄土真宗の場合には「御仏前」になります。
下半分に参列者のフルネームを記載します。
連絡先(住所や電話番号)と金額は裏面左下に記載します。中袋がある場合は、中袋の表面に金額、裏面に住所や氏名などを書きます。

文字は、毛筆または筆ペンを使用し、薄墨を使用します。お札の向きは、肖像画の方が封筒の正面・肖像が上側に来るように入れます。渡す際には袱紗(ふくさ)を活用します。
文字が記載された封筒は仏壇仏具店・スーパー・文具店などでも販売されています。
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■神道の場合
「御神前(ごしんぜん)」「御玉串料(おたまぐしりょう)」「御榊料(おさかきりょう)」「御霊前」
■キリスト教の場合
・カトリック…「御花料(おはなりょう)」「御ミサ料(おみさりょう)」
・プロテスタント…「御花料(おはなりょう)」「献花料(けんかりょう)」「弔慰料(ちょういりょう)」

不祝儀袋(ぶしゅうぎぶくろ)

香典返し

いただいた香典のお返しとして、香典返しをします。その場で渡す当日返し、もしくは四十九日法要以降にお渡し(持参・郵送)します。費用としては香典の2分の1から3分の1程度が相場のようです。
「消えもの」とよばれるタオルなど消耗品やお菓子・お茶などを用意します。最近では受け取った側が自由に選べるカタログギフトも人気です。

法事ギフト

■香典返しについて詳しくはこちら

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香典返しとは?いつ何をすればいい?

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初七日の服装の注意点|平服の場合

初七日の服装の注意点|平服の場合

初七日法要では、葬儀と同様に喪服の着用が一般的です。アクセサリーは真珠や結婚指輪程度にし、殺生を連想させるファーなどは控えましょう。

平服って?

家族だけで実施をする場合、平服とされることもあります。平服は普段着ではありませんので、カジュアルな服にならないよう注意しましょう。

■男性の平服例
・ダーク系のスーツ
・白いワイシャツ
・黒のネクタイ
・黒い靴・靴下

■女性の平服例
・ダーク系のワンピース・スーツ・アンサンブル
・ネックレス・イヤリングは真珠
・黒いカバン・靴・ストッキング

■子どもの平服例
・制服
・制服がない場合は白いシャツ・ダーク系のズボンやスカート

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法事の服装について

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注意すること|お供え・してはいけないことなど

注意すること|お供え・してはいけないことなど

初七日に関する注意したいこと、してはいけないことなどを紹介します。

初七日にお供えは持参する?

基本的には香典を用意した際には、お供えの持参は不要と考えられています。
してはいけない決まりはありませんので、お世話になった場合などは用意をされる方もいるようです。お線香・ローソク・プリザーブドフラワー・お菓子などが選ばれています。食べ物の場合は、先方がすぐに消費できない場合も考慮し、日持ちのするもの・常温保存できるものにしましょう。またお供え後に分ける場合もありますので、個包装もおすすめです。

ギフト・贈答用仏具

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お供え物は何を用意する?

お供え物に選ばれるもの、選び方、避けるべき物などを解説。

不祝儀袋の文字の色は?

四十九日を迎えるまで、遺族にお渡しする香典袋は薄墨で文字を記載します。
お悔みは急なことであり、「悲しみの涙で文字がにじんだ」「満足に墨がすれなかった」などの理由とされています。
住職にお渡しするお布施に関しては、お経をあげていただくお礼になりますので、文字は濃い色で問題ありません。
また、既に文字(表書き)が印字されている袋を使用する場合は、その文字色にあわせての記載をします。無理にあわせると一つの袋面で文字の色がバラつき見栄えもよくないとされます。

お札は新札(ピン札)にするべき?

結婚式などの慶事では新札(ピン札)を使用します。葬儀などの弔事では古いお札を使われる傾向があります。しかし余りにも汚れたりしているお札は避けましょう。新札しかなく気になる場合には、折り目をつけるとよろしいでしょう。

初七日までしてはいけないこと

初七日法要や忌中(きちゅう)には避けられている行動もあります。

慶事にあたる行動は控えられていますが、結婚式など予定の調整が難しい場合や故人様が楽しみにされていたものは実施されることがあります。

・神社へのお参り
・正月祝い
・結婚式・参列
・旅行
・新築・引越し
・お中元・お歳暮

■忌中(きちゅう)
外部との接触を避けて身を慎み、故人様のために祈りをささげる期間のことです。仏教では四十九日法要、神道では五十日祭を行うことで忌明けとなります。
故人様が亡くなって、仏教では49日間、神道では50日間とされます。

■喪中(もちゅう)
近親者が亡くなった際に遺族が故人様を偲び、悲しみを乗り越えて普段の生活に戻るために設ける、忌中を含む期間です。
期間の長さは故人様の関係性によって変わりますが、明確な決まりがありません。一般的には、故人様が配偶者・1親等の場合は12~13ヵ月ほど、故人様が2親等の場合は3~6ヵ月ほどとされています。

法要しない場合

やむを得ず、初七日法要しない場合は事前に親族などにその旨を共有しておきましょう。
葬儀の後に用意された後飾り壇にて、故人様のためにお供えやお線香をあげるなど家でできることをしましょう。
お供えは「五供(ごく)」の考えでおこなわれます。
法要などでは御霊供膳(おりょうぐぜん)という精進料理のお供えもあります。「飲食供養(おんじきくよう)」という考えがあり、お供えし供養や感謝の気持ちを示すというものです。

■五供(ごく)と供養の例
…お線香などの香り
…お花
灯明(とうみょう)…ローソクなどの火(明かり)
浄水(じょうすい)…水やお茶
飲食(おんじき)…炊き立てのご飯・お菓子・果物などの食べ物

※香・花・火の3つで「仏の三大供養」とされ、中でも大切なお供え物とされます。

渦巻線香・御霊供膳

四十九日までは故人様が無事に極楽浄土へいけるよう祈るためにも、お線香をたやさないようにします。棒タイプのお線香だけでなく、渦巻タイプもおすすめです。

■御霊供膳について詳しくはこちら

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御霊供膳とは?どう並べる?

御霊供膳の宗派別の並べ方や使うタイミング、メニュー例など解説。

神棚封じをしよう

家ですることは「神棚封じ」もあります。神棚がある家庭では、家族が亡くなった際に神棚を閉じて、神様に目隠しをするように白い半紙を神棚の前へ貼り付けて封じます。
家族にお悔みがあったタイミングから、神式の忌明け(50日目)まで実施します。

■神棚封じについて詳しくはこちら

神棚封じのページサムネイル

神棚封じとは?

神棚封じはなぜ必要か、するタイミング、具体的な方法などを解説。

ペットも初七日をする?

近年ではペットも家族の一員として考えられています。法要など明確な決まりはありません。家族でどうしたいかを相談されるとよろしいでしょう。
ペットの法要をすることで、冥福を祈ること、ペットロス(悲しい気持ち)の区切りをつけやすくなるという考えもあります。

書類手続きやお位牌などご供養の準備をする

葬儀後に必要な手続きについてまとめています。詳しくは下記のページを参照ください。

葬儀後手続きのページサムネイル

家族が亡くなったらすること

年金や保険などの公的手続き、遺産相続手続き、葬儀や法要といったご供養のことなど、葬儀後に必要な手続きを一覧にして手順を詳しく解説しています。

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